THAAD、韓国南部・大邱(テグ)に来年配備へ

アメリカと韓国が来年にも最新のミサイル迎撃システム「THAAD」を韓国南部・大邱(テグ)に配備する方針を固めたことがわかりましたTHAADは北朝鮮のミサイルを対象にした兵器ですが、「本当の矛先は中国ではないか」と中国側は強く反発しています。今回の配備決定は北東アジアに一つの火種を生みそうです。

アメリカ軍関係者によりますと、THAAD(高高度防衛ミサイル)の韓国への配備について米韓両国が早ければ2017年中にも南部の大邱に砲台を設置することで合意したことが、JNNの取材で明らかになりました

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THAADは、従来と比べ、より上空で弾道ミサイルを撃ち落とすことができる最新のシステムで、1000キロを超える高性能のレーダーを併せ持ちます

米韓両国は、ミサイル発射や核実験を繰り返す北朝鮮に対抗するため、3月からTHAAD配備の協議を開始。韓国側は当初、ソウル首都圏への配備を主張していましたが、軍事拠点である釜山(プサン)の防衛を含むより戦略的な運用をアメリカ側が望み、大邱が選ばれたということです

在韓米軍は新たに120人程度のレーダー部隊を編成し、山間部に近い基地で運用を始めることにしています

レーダーの射程に入る中国とロシアは、これまで配備に強く反発しています。

「我々(中ロ)は、アメリカが韓国でTHAADミサイルを配備する可能性があることに重大な懸念を示す」(中国 王毅外相 4月29日)

中国とロシアの両外相は今年4月、THAAD配備を「重大な懸念」としてけん制しました。これに対して、アメリカは北朝鮮の脅威に対する「純然たる防衛目的だ」との説明を繰り返しています

「北朝鮮が朝鮮半島にもたらしている脅迫に対して、国際社会は一致団結して対応しています」(アメリカ カービー国防総省報道官 3月)

ただ、極東アジアのミサイル防衛はアメリカにとってはかねての懸案で、北朝鮮の挑発行為が「渡りに船」だったとも言えます韓国にとっても、中国が北朝鮮を抑えられない状況が続いていたことが、THAAD配備を進める「口実」となりました

「第3国がレーダーを非常に敏感に考えていますが、北朝鮮の迎撃用途だけに設定されているので、技術的に大きな問題になりえません」(韓国 ハン・ミング国防相 2月)

韓国は、経済で大きく依存する中国を刺激することは避けたい考えですが、面目を失った形の中国がさらに反発することは必至です。(03日16:47)

TBS News i2016.06.03

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