G7、対中国→領土現状変更を批判

ドイツ南部エルマウで開催されていた主要7カ国首脳会議(G7サミット)は8日、首脳宣言を採択して閉幕した。宣言は前文で、G7首脳が「自由と民主主義の価値」「法の支配」などを促進し、主権や領土の一体性を堅持するために「一致団結」すると明記海洋進出を強める中国を念頭に「東シナ海や南シナ海での緊張を懸念する」と表明した武力の行使や大規模な埋め立てを含む、現状の変更を目指す「いかなる一方的な行動にも強く反対」とし、G7として中国の領海拡張の動きを強くけん制した

また、ウクライナ東部で激化する親露派武装勢力と政府軍の紛争について、2月のミンスク合意(停戦合意)や重火器撤去の「完全な尊重と履行」をすべての当事者に要求ロシアへの制裁期間と合意の完全履行を関連づけた。独DPA通信は、G7首脳は、ウクライナ東部で事態がこれ以上悪化した場合、「ロシアに対する制裁を強化する」ことで一致したと伝えた

テロ対策では、イラクやシリアで勢力を拡大するイスラム過激派組織「イスラム国」(IS=Islamic State)に外国人戦闘員が参加する現状を踏まえ、「テロと暴力的過激主義との闘い」が、国際社会すべての優先課題と再定義した

5月の核拡散防止条約(NPT)再検討会議が最終文書を採択できずに決裂したことは「極めて遺憾」と表明。NPTが核不拡散体制の「礎石」だと再確認した。

経済分野では「前回のG7首脳会議以降、世界経済の回復は進展している」と現状を評価する一方で、「成長のため、さらなる取り組みが必要」との認識で一致。財政再建にも配慮しながら機動的な財政戦略を実施していくことを表明した

貿易交渉をめぐっては、日米が中心となる環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の「可能な限り早期の妥結」を明記。日・欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)も、年内の大筋合意に向けて努力する方針を打ち出し、米EUも含めた日米欧3地域で自由貿易協定(FTA)交渉を加速していく姿勢を示した途上国の工場労働者の権利の保護や、一定水準の労働条件の確保、環境保護も促進する

G7サミットは昨年に引き続き、ウクライナ南部クリミア半島を一方的に編入したロシアを「参加停止」とし、日米欧のみで開催来年は日本が議長国を務め、三重県志摩市で「伊勢志摩サミット」として開かれる

参考 毎日新聞 2015.06.08

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