50歳から脳の老化→対策ギラギラの欲求

物忘れをするようになった、集中力が続かない……。50歳あたりから「脳」の衰えをヒシヒシと感じるサラリーマンは少なくない。とはいえ、ボケるにはまだ早い。脳は正しい方法で鍛えれば、年齢に関係なく育っていくのだ

これまでMRIで1万人以上の脳の画像を見てきた医学博士の加藤俊徳氏がいう。
50歳を境に脳は老化していきますが、特に危ないのは男性です。脳には感情をつかさどる部分、思考に関係する部分など同じ働きをする細胞同士が集まり、大きくは8つのエリア(脳番地)に分かれます。それらが互いに連携することで働きを強めますが、多くの人は生活習慣や脳の癖により、偏った使い方をしている。中でも一日の大半を仕事に費やすサラリーマンは、ルーティン化作業、仕事以外の時間を持てないなど、同じ“脳番地”しか使っていない傾向が強いのです

使わないエリアはサビついてしまうその解消のキーワードとなるのが「欲求」だ
~したい」という能動的な思考が脳への刺激となり、脳のあらゆる番地の成長を促す鍵になるという

女性が年をとっても元気なのは、“おしゃれしたい”“おいしいものを食べたい”など好奇心が強いため。一方、男性は50歳を過ぎる頃から性欲にしろ、食欲にしろ、欲求が低下していく。たとえば、聞きたいという主体的な意思がない状態で情報を入れたとしても、耳には届くけど理解する脳番地に連携しないんです。つまり、欲求が枯れると脳も枯れていく。男性がやるべき脳活は計算ドリルではなく、まず欲求を育てることです

欲求喚起は日常の中でもできる。方法はこうだ。

【1】通勤ルートを変える
通勤も習慣のひとつだが、ルートを変えると見るものが新鮮になり、視覚系脳番地に刺激を与える。視覚系脳番地は、目で見た光景などを覚える働きをし、初めての道で目的場所を探すには視覚記憶が働く。コレを鍛えると、認知症予防にも。

【2】新しい店を開拓
自分好みの飲み屋や喫茶店を新規開拓するために見たり探したりすると、集中力を強くする機能を持つ思考系を刺激。さらに情報を理解するときに働く理解系脳番地も連動して動くので、欲求を選ぶ力も鍛えられる。

【3】デパ地下や文具専門店を散策
最初は興味がなくても、色とりどりの商品を眺めているうちに、いつの間にか「おいしそう」「買うならこれ」など欲求が膨らんでくる。見るという視覚系脳番地は感情系脳番地と結びつきやすい側面がある。肯定的な感情が引き金となり、新たな欲求が生まれてくる。

1杯目はとりあえずビールという人は多い。実はこれ、自分の本当の欲求ではなく、周りに合わせたり、世間の常識に縛られているだけかも。たまには本当に飲みたいものを頼んだ方がいい

パソコンばかり見て視覚を酷使している人は好きな音楽を聴く、話すことの多い人は聞く側にまわるなど、反対の脳番地を使うようにするのも効果的だ

参考 日刊ゲンダイ 2015.01.27

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