50代以降は要注意→隠れドライマウス

人間の唾液は、正常な大人で1日1.5リットルほどが分泌されますしかしドライマウスの人は、唾液の分泌量が少ないため、口の中が乾きやすい状態になりますそのため唾液によって保護されていた歯や粘膜などがダメージを受けやすくなるのです。年齢とともに進行することも多く、ドライマウスによって高齢者の虫歯や歯周病など、せっかく残った歯に新たなトラブルが起こることが問題にあがるようになってきました

徐々に唾液の分泌量が減少してドライマウス傾向になることが多いため、どの時点でドライマウスなのか自分で気がつきにくいのが特長です。唾液の分泌そのものが減少したことに気がつくよりも、歯や口の中のトラブルが増えてきて、年齢で歯が弱くなったとだけ考えてしまうことが多いようです

しかし唾液による修復や防御のシステムが弱くなった結果、歯のトラブルが減少していると考えることも必要です。

ドライマウスの原因として主に考えられるのは、

・薬などの副作用
・糖尿病や腎臓病などの脱水が起こりやすい病気の影響
・加齢
・喫煙
・シェーグレン症候群

などが考えられます。

■ドライマウスを疑う症状

急に虫歯が増えた

唾液は虫歯の予防や修復を行う大切な味方ですプラークや酸性食品にさらされて、溶かされた歯の表面を再石灰化で修復する効果が弱くなることとなります。そのため、それまで何十年も虫歯もなく歯を維持できていたのが、急に虫歯が全体に広がりだした場合。年齢が原因かと思われる虫歯の陰でドライマウスが影響している可能性があります

口内炎ができやすくなった

唾液は口の中の潤滑材の役目もしています。歯が磨耗によって鋭く尖ってきても、唾液の潤滑材の働きがあれば、舌や粘膜に傷をつけない働きが期待できますが、唾液が少なくなると、粘膜が刺激に対して傷つきやすくなり、口内炎が増えることがあります。歯の形が原因で起こる口内炎が増えてきたときは要注意です

口臭が気になりだした

唾液が減少するということは、口の中の細菌や臭い成分などを洗い流す力が弱くなっているということです。そのため緊張する場面で口が渇いた状態が続けば口臭が強くなるのと同じように、ドライマウは口臭を悪化させる可能性があります

入れ歯が痛くなりやすくなった

唾液には、入れ歯を吸着・安定させたり、粘膜との摩擦を減少させる働きがあります入れ歯が「当たり」やすくなったり、舌が入れ歯に張り付きやすくなるとドライマウスの影響を考えても良い状態だといえるでしょう

食べにくい

口の中が乾くため、食事が粘膜や歯に張り付いて食べにくいことがあります。ひどくなると舌が乾燥気味になりピリピリしたりすることもあります。

ドライマウスの治療と対策

ドライマウスだけを改善させる治療法はまだありません。そのため対症療法が中心となります。すぐに正常に戻るといったわけではありませんが、症状が出ない程度まで改善を目指すことになります

よく噛んで食べる

噛む運動は唾液の分泌を促進します。顎を動かすと唾液が自然に出やすくなります。食べ物が食べにくい分、食事の際に水分が多めのものと一緒に食べるなどの工夫も大切です

全身の病気などの治療

糖尿病や重度の腎臓病などの脱水が起こりやすい病気がある場合には、ドライマウスが引き起こされやすい状態と考えられます。そのためまずそれらの治療を先に考えます。

唾液体操などの舌の運動を行う

舌を口の中で強く回すように動かすと唾液が分泌されやすくなります

□人口唾液や唾液成分に近い洗口剤などを利用する

一時的ですが、乾きが改善するようになります。お茶や水などの水分補給をこまめに行うことも効果的です

□フッ素の虫歯予防効果も利用する

フッ素は、子供の虫歯予防の効果だけではありません。ドライマウスによって2次的に発生する、広範囲に起こる虫歯に対して、ブラッシングだけで終わりにせずに、フッ素の効果を強化できるような洗口剤の利用や、歯科医院でのフッ素定期的塗布などで歯質強化の面から考えることも必要です

ドライマウスが原因で、歯の根元に集中的に虫歯ができる「根面う蝕(こんめんうしょく)」というトラブルが増加しています。高齢になっても歯の本数が多く残るようになってきたためです。全ての歯に虫歯ができることもあり、本数が多くなるため、治療のタイミングが遅れると、長期間の通院が必要になります。

そのため、定期検診を行なって、かかりつけの歯科医院で早期に発見するようにしましょう。

参考 All About 歯・口の病気 2015.10.07

 

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