40代以上で結婚できない男に共通するもの

咳をしても一人。それはまだやせ我慢できる。一人の道が暮れてきた。これは誰にとってもきつい。不惑を迎え、人生マラソンをひとりぼっちで折り返す40代独身男子は、この先を走っていけるのだろうか。

 日本の40代男子を無作為に選んだとき、そのうち4人に1人は独身者だという。しかも、彼らが今後5年間に結婚できる確率は、なんとわずか1.2%にすぎない(全国仲人連合会調べ)。全国各地に鎮座する縁結びの神様も、アラフォー男子に対してはほとんど無力なのだ

ただし、『37歳からの婚活』(扶桑社刊)をリリースした大西加枝さんによれば、諦めるのはまだ早いという。大西さんは、2011年から東京の西麻布で結婚相談所を営んでおり、結婚したいと願う男女を引き合わせるお見合いを多数取り持ってきた。

「40歳以上の方たちが、自力で結婚に辿り着くのは非常に困難なことですが、私が携わっているお見合い市場の大多数は40歳以上の方たちです。今と同じ毎日を続けていて、自然に相手がみつかるだろうなんて考えるのは甘いですが、結婚しようと決意し、本気で相手を探した方たちは、ほぼ全員が結婚しています

努力は報われるのだと大西さんは自信満々。「やればできる!」「やらないからできないんだ!」という熱血ぶりは、松岡修造さんに通じるものがある。大西さんのメソッドは、悩める40代独身男子にとっての福音になりそうだ。

仕事柄、大西さんは婚活をしていない独身者に接するとき、なぜ消極的なのかと理由を尋ねている。その答えの多くは、「自然な出会いを待ちたい」と明後日の日の出を待つような悠長なもの

「さらに突っ込んで尋ねると、『婚活は面倒』『婚活でいい相手が見つかるとは思えない』『婚活しなくても相手は見つかる』『結婚を焦っているように思われたくない』などなど……。あえて断言しますが、こういった考え方やスタンスだと一生結婚できません

◆結婚できない男に共通する3つキーワード

~フツーの女性、価値観、決めつける思考~

40代男子は、スーパーで言えば特価コーナー行きの野菜や魚同然の立場。それもわきまえず、婚活というアクションを億劫がり恥ずかしがるというメンタルを、まず徹底的に改革しなくてはならない。多くの40代独身男子を見てきた大西さんによれば、その中でも特に結婚が難しい3パターンがあるという。

「まず、『フツーの女性がいいんです』と言っている男性はダメですね。『フツー』とは言いつつも、よく聞いてみると、『フツーのルックスで、清楚な雰囲気で、家事ができて、できれば育ちが良く、 35歳以下の女性がいい』というご要望なんですでも、これがすごく難しい。『フツー』を求めているようで、実は『自分が考えるフツーから少し外れたらイヤ』と言っていることに気づいていない

 会社でもそうだろう。「この仕事、フツーにやってくれればいいよ」と言う上司は、たいてい部下がやった結果に対して後追いで文句を言うものだ「フツーを諦めましょう」と大西さんは言う。「フツーの女性」を求めるのは、どこにもいない人を探しているのと同じことなのだ

続いて大西さんが挙げる2パターン目のキーワードは「価値観」だ。

「不動産の物件を選ぶ時もそうですが、なにかしら譲れない条件を決めて、あとは状況に応じて取捨する。婚活も同様で、なにか条件をひとつ絞っておくことが大事です。でも、『価値観が合う』を条件に挙げるのだけはダメです。実はこれ、皆さんサラッと言いますが、ものすごくハードルが高い条件で、これを挙げた時点で、非常に困難な婚活になることを覚悟しなければなりません

「価値観が合う」とは、具体的には家具選びのセンスや金銭感覚、旅行の規模感など、生きていくうえでの価値基準が似ているということ。それは、家柄、育ってきた環境、学校や社会で学んできたこと、将来に関する考え方……などさまざまなことが近いということでもあるそんな異性とほいほい巡り会えるのは、フィクションの世界だけの珍現象なのである

そして結婚できない40代男子の3パターン目は、決めつけ型。

「お相手のプロフィールを見て、会う前から自分の思い込みで『こういう女性に違いない」とジャッジしてお断りモードになってしまう人がいます。自分の悪い想像力に縛られてしまって、『とにかく会ってみよう』という軽やかさがなくなってしまっているのです

だが、それは自分の物差しで測った人物像でしかない。話で聞いていたときはどうかと思っていたが、実際に会ってみたら全然違ったという経験は、誰しもあるはずだ。

「フツーがいい」と実は高望みし、合うはずもない価値観を追いかけ、自分の貧弱な人生経験をもとに異性を自分勝手に値踏みする……。以上の3類型を見て、誰しも「そりゃ、そんなヤツは結婚できないだろう」と腑に落ちたはず。このダメダメな感覚、なにかに似ていると思って記者はもやもやしていたのだが、大西さんはズバッと言語化してくれた。

40歳を過ぎて、結婚していない人は、乱暴な言葉でいえば“結婚ニート”ですニートが社会復帰をしようと就職活動を始めても、この会社は給料が安い、家から遠い、勤務時間が不規則……などと選り好みした結果、就職先が見つからなかったという話をよく聞きます 結婚ニートも同じですいざ婚活を始めて友人知人に紹介してもらっても、ああいう女性と結婚すると自由がなくなりそう、ああいう男性と結婚するとずっと気を使って疲れそう……などと選り好みをして、決断できずにいる方が少なからずいます」

ニートが会社に就職したくないわけではないのと同じで、結婚ニートも結婚したくないわけではない。「結婚したいけれど、いい人がなかなかいない」とズルズルと怠惰に過ごしてしまう最大の原因は決断力にある

決断できないまま過ごすこの時間はハッキリ言ってムダそして時間がたてばたつほど、結婚しにくくなっていきますこれは結婚も就職も同じでしょうズルズルと結婚しない時間を持ち続けるのではなく、『今だ!』と婚活に踏み込み、「この人だ!」と瞬時に決断してしまう思いきりが大切なのです

耳が痛いかもしれないが、婚活を通じて今までの生き方や考え方を改めてみるのもいいかもしれない。 <取材・文/日刊SPA!取材班>

週刊SPA!2016.04.30

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