韓国財閥→瀕死状態続出

韓国財閥の借金体質が深刻度を増している大手48財閥のうち、約半分の23グループが負債比率200%(借金の額が資産の2倍)を上回り、うち10グループが営業利益で利子を払うこともできないという「危ない」状態に陥っており1997年のアジア通貨危機当時と似た状況だとの指摘もある輸出の落ち込みも止まらず、経済成長の低迷も長期化しそうだ

企業の財務基盤の脆弱(ぜいじゃく)さを示す指標の1つが「負債比率」企業の純資産に対する負債額を示すもので、負債比率が200%(負債額が純資産の2倍)を超えると危機ラインとされる

韓国メディアによると、漢城大の金尚祖(キム・サンジョ)教授の分析では韓国の資産5兆ウォン(約5069億円)以上の財閥48グループのうち、2014年末時点で23グループが負債比率200%を超えている

もう1つの分析指標が、「利子補償倍率」本業の儲けである営業利益が支払い利息をどの程度上回っているかを示し1倍未満だと、営業利益で金融費用をカバーできない危険な状態を意味する

2つの指標に抵触している財閥は別表の通りだが、なかでも2つの指標でいずれも危険ラインに抵触しているのが、現代(ヒュンダイ)、東部、韓進(ハンジン)、韓国GM、ハンソル、ハンファ、韓進重工業、大成(テソン)、東国製鋼、大林(デリム)の10グループ

危ない財務状態が長期化している財閥も多く、製鉄や建設、金融業を手がける東部グループは8年連続で2つの危険水域を突破

韓進グループは7年連続だ大韓航空などを傘下に抱える同グループでは財閥令嬢の傲慢な態度が「ナッツリターン」問題として刑事事件にまで発展したことで有名になった

 現代グループは4年連続同グループは長年韓国最大の財閥だったが、1997年のアジア通貨危機をきっかけに、現代自動車や現代重工業など主力企業グループが離脱した

韓国メディアによると、前出の金教授は、経済力がサムスンや現代自動車、SK、LGの4大財閥に集中する一方その他の財閥の財務が悪化しており、「1997年の通貨危機当時と似ている」と解説したという

企業業績も低調だ。韓国銀行(中央銀行)が発表した「第2四半期の企業経営分析」によると、今年4~6月期の韓国企業の売上高が前年同期比4・3%減となり、1~3月期の4・7%減に続いて前年割れした特に稼ぎ頭である輸出関連の大企業の売上高が同7・5%減と、2003年以来最大の減少率となった9月の輸出は前年同月比8・3%減、輸入も同21・8%減と大幅に落ち込んでいる

シンクタンクの韓国金融研究院は「韓国の輸出回復が困難な3つの理由」と題したリポートで、輸出に有利なウォン安にもかかわらず、中国経済の鈍化や円安の進行、世界経済の停滞を背景に輸出が伸びないと分析している

聯合ニュースによると、米投資銀行モルガン・スタンレーは「韓国の輸出の成長エンジンが消えた」として、今年の韓国の国内総生産(GDP)成長率の見通しを従来の2・5%から2・3%、来年の予測を3・2%から2・2%にそれぞれ引き下げた。さらに17年も2・9%と低成長が長期化するとみている。こちらも中国の景気後退によって、韓国の輸出に悪影響を与えているという診断だ

週刊東洋経済元編集長の勝又壽良氏はこう指摘する。

「韓国企業は、技術開発を伴わない上辺だけの競争を行ってきた日本企業が新技術のガードを固くして、技術漏洩(ろうえい)に神経を払うようになってからは、急速に競争力を失い、八方塞がりの状態に追い込まれている従来の製造業中心の産業構造からサービス型経済への転換が必要だが、いまだに日本をライバルだと勝手に思いこんでいることが最大の危機かもしれない

参考 夕刊フジ 2015.10.03

【関連する記事】