隠れ患者の多いセックス依存症

セックス依存は1980年代になって一般に知られ始めました
1998年、ビル・クリントン氏が現職大統領時代に執務室で不倫行為をしていたこと、2009年、プロゴルファーのタイガー・ウッズ選手の一連の騒動などが、セックス依存症を一躍有名にしたのではないでしょうか。

それまでは「モラルの欠如」とみなされていたセックス依存。2013年に改定されたDSM-5では、「過剰セックス障害」として治療の必要性が認知されています

セックス依存症に陥る8つのプロセス

「女好き」「淫乱」とセックス依存症は違います。次のようなプロセスが形成されるのがセックス依存症です。

1.ストレスで落ち込んでいる時にセックスによって救われる(報酬効果)
2.その快感を求めて、セックスが繰り返される(反復使用)
3.お決まりのパターンができる
4.セックスのことばかり考えてしまう(精神依存)
5.相手・行為の内容・回数や頻度がエスカレートする(耐性)
6.セックスをしていないと身体的・精神的に苦しくなる(身体依存)
7.セックスがやめられなくなる(離脱症状)
8.さらなるセックスの繰り返し(反復使用)

セックス依存症のさまざまな「お決まりパターン」

セックス依存症のパターンには生身の人間相手のセックスへの耽溺と、アダルトビデオ・本・雑誌・インターネット・痴漢・盗撮などメディアや行為への耽溺とがあります生身の人間の場合、一人の特定の相手に執着する場合と、不特定多数を相手にする場合とがあります
また、普通のセックスやマスターベーションに耽溺するケースと、露出・のぞき・ロリコン・SM・フェティシズムなどパラフィリア(性的倒錯)に陥るケースもあります

セックス依存症の7つの特徴

1.次々にパートナーを取り替える
2.つき合える望みのないパートナーに執着する(ストーカー的)
3.強迫的に自慰をする
4.ポルノグラフィなどを強迫的にみる
5.性的な目的のために強迫的にインターネットを使う
6.多くの人と性愛関係を持つ
7.人間関係の中でもっぱらセックスのことだけに集中する

※「強迫性」とは、それをしないではいられない状態を指します。

恋愛依存症とセックス依存症

両者には共通点が多く、境界も曖昧です。セックス依存症を恋愛依存症の一タイプとみなすカウンセラーもいます。
あえて分ければ、恋愛のドキドキ感に依存が形成される「人間関係依存」の恋愛依存症に対してセックスの快感に対して依存が形成される「プロセス依存」のセックス依存症ということができるでしょう
双方ともに、さびしさ(孤立感)や虚しさ(不充足感)から依存に走るので、対人関係の希薄さによるストレスを、恋愛とセックスのどちらで紛らわすかの違いともいえます

セックス依存症の病理性

セックス依存症には食べ物への依存、アルコールなどの薬物依存とのクロス・アディクション(複合依存)が指摘されていますし、抑うつ・気分不安定・不安障害・強迫性障害などとの親和性もあります
また、人間関係に敏感で傷つきやすい、対人感受性の強い人が陥りやすいという指摘もあります
アメリカと違って、日本ではまだ「隠れ患者」の多いセックス依存症です

参考 Mocosuku  2015.03.25

 

 

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