防犯カメラ設置が増えるワケ

昨今、市町村や自治会レベルでの防犯カメラ(監視カメラ)設置・導入の動きが日本全国で目立ってきた。この背景には警察庁が2000年に制定し、2014年8月に改定した「安全・安心まちづくり推進要綱」(要綱)が大き

そもそも本要綱は犯罪防止に配慮した環境設計活動を示す指針で、2014年の改定に伴い「安全・安心まちづくりの推進に係る資機材として防犯カメラを追加」「資機材の整備 防犯灯、防犯カメラ、防犯ベル等安全・安心まちづくりの推進に必要な資機材の整備について、必要な措置を講じるよう努めること」という一文が追加され防犯カメラが防犯上欠かせないものであることを警察庁が明記した形となった

他にも、犯罪が多い地域にある公共施設に防犯カメラの設置を推進すること、自治会などの地域住民が街頭に設置・管理する防犯カメラの設置に関して、防犯面でのアドバイスをすること(要綱には「警察が必要な情報の提供等を行う」と記述)を明記し、警察と地域・自治会が連携していくことを促している。

こうした流れの中で、地域・自治会が防犯カメラを設置する際の助成金制度も都道府県、市区町村と各地方自治体が行っている。いくつか具体例を出して下記で紹介していこう。

■神奈川県の安全・安心まちづくり団体事業補助金

まず最初に紹介するのが、神奈川県の「安全・安心まちづくり団体事業補助金」。平成27年度では、防犯カメラ1台の設置につき、8万円、最大3台24万円まで補助を受けることができる。申請できるのは、継続的・計画的に地域の安全・安心まちづくり活動を行う自主防犯活動団体。申請期限は、6月、9月、12月にそれぞれ設けられていて、28年3月末までに設置できることが条件となる。その他、細かな条件もあるので、公式サイトなどで確認が必要だ。

■東京・港区の防犯カメラ等設置補助事業

続いて紹介する港区の場合は、神奈川県のケースとは内容や助成金額が異なり、なんと設置経費の4分の3の補助(上限は1,500万円)となる防犯カメラ等の購入経費、付属機器(録画等システム一式)の購入経費、防犯カメラ設置案内板等の購入経費、防犯カメラの設置工事費(道路掘削・復旧、防犯カメラ取付用の柱設置等)にかかる費用、その他に防犯カメラの設置に係る経費までが対象でまさに至れり尽くせり

さらにこの補助事業を受けて設置した場合は、防犯カメラ1台につき15,000円の維持管理費を申請することもできる。申請できるのは、港区内の道路等に公衆の安全確保及び犯罪の未然防止等を目的とした防犯カメラの設置を予定している町会・自治会や商店会などの地域団体で、「港区防犯カメラ等整備補助基準」を満たしていることが条件となる。設置を予定している年度の前年度の8月末日までに申請を行う流れだ。また、港区ではリース契約にも対応する助成事業である「共同住宅防犯対策助成事業」を行っている

都道府県、市区町村など自治体により補助金・助成金の内容は異なるが、現在、全国の様々な地域でこうした取り組みを行っている。各地域で一貫しているのは、対象者が町会・自治会や商店街など、地域住民による団体という点。あくまでも“自主防犯”に取り組む団体を支援することが目的なので、補助や助成を受けても、防犯カメラの維持・管理、撮影映像の運用に関しても申請した団体が行うため、責任を伴うことも忘れてはいけない

防犯カメラを導入したいが、資金がない、運営や管理の仕方が分からないという場合は、まず行政や最寄りの警察署に問い合わせたり、働きかけることで、まだ助成金制度がないエリアでも導入されるきっかけになるかもしれない。

参考 RBB TODAY  2015.04.03

 

【関連する記事】