鉄道路線に太陽光パネルを設置

白い雪の残る線路の上で、太陽光を浴びた黒いパネルが輝いている。JR東日本の秋田支社が3月24日に運転を開始した「秋田泉太陽電池発電所」の光景だ全国でも珍しい鉄道の線路を利用したメガソーラーである

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【太陽光パネルの設置場所】

 線路のレールと垂直方向に2本の柱を並行に置いて、その上に支柱を立てて太陽光パネルを設置した線路は平らな場所で直線状に延びているため、通常のメガソーラーで必要になる土地を造成する手間が省ける。広大な土地と合わせて、鉄道会社だから得られるメリットの1つだ

発電所を建設した場所には、かつて操車場があった。列車を入れ替えるために数多くの線路が残っていて、それを有効に活用した。現在は日本海側を走る奥羽本線の上り線と下り線にはさまれている。面積は2万5000平方メートルある。

発電能力は1.3MW(メガワット)で、年間の発電量は170万kWh(キロワット時)を想定している。一般家庭の電力使用量(年間3600kWh)に換算して470世帯分に相当する。JR東日本は同じ奥羽本線の沿線で2カ所のメガソーラーを運転中だ。秋田県内だけで合計3カ所に広がった。

稼働状況はインターネットで遠隔監視

すでに稼働していた2カ所は新設のメガソーラーから北へ10キロメートルほど離れた場所にある。いずれもJR東日本が所有する線路脇の斜面に太陽光パネルを設置して、1年前の2015年3月に運転を開始した

発電能力は合計で3.1MWになる。年間の発電量は400万kWhを見込んでいて、一般家庭の1100世帯分に相当する。2カ所のメガソーラーには街路灯も設置した。停電時でも点灯して地域の防災対策に生かす

新設したメガソーラーを含めて3カ所の発電状況は遠隔地のディスプレイに表示できるようになっている。ディスプレイを設置した場所は沿線の駅に隣接する「追分鉄道設備技能教習所」の中にある。画面上で現在の発電電力の大きさや当日の発電量のほか、メガソーラーの様子をインターネット経由で見ることができる

JR東日本は再生可能エネルギーが豊富な東北の北部を対象に、2012年から「再生可能エネルギー基地」を展開するプロジェクトを推進してきた青森県では地熱資源とバイオマス発電の開発に取り組む一方、秋田県では太陽光と風力発電を拡大する。

 風力発電所は日本海沿岸にある鉄道林の用地に建設中で、2016年の秋に運転を開始する予定だ。発電能力は2MWで、年間の発電量は580万kWhを想定している。一般家庭で1600世帯分に相当する。同じ秋田県内で稼働中の3カ所のメガソーラーと合わせて3200世帯分の電力になる

スマートジャパン2016.03.08

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