金正恩氏→軍施設の視察が急増

北朝鮮・朝鮮労働党の金正恩(キム・ジョンウン)第1初期による軍関連施設への視察が突出して増えている。先月20日の朝鮮人民軍による機動訓練と戦闘機パイロットの訓練視察以降、11日までに北朝鮮メディアは金正恩氏の活動を9回報じているが、それらは全て朝鮮人民軍関係の視察だった

これと関連して韓国統一部(省に相当)の関係者は「3回目の核実験が行われた直後の2013年3月にも、金正恩氏は軍関連施設の視察に力を入れていたが、この時は軍施設を4-5回訪問した後、政治や経済関連の視察も並行して行っていた」と前置きした上で「最近は金正恩氏による視察は2日に1回のペースで行われているが、その全てが軍関係で、これは極めて異例のことだ」とコメントした

ちなみに2月は中旬ごろまで金正恩氏の動静が報じられることは比較的少なかった。金正恩氏は2月7日に長距離弾道ミサイルの発射に立ち会ったが、その後は1週間にわたり公の席に姿を現さず、とりわけ故・金正日(キム・ジョンイル)総書記の誕生日である光明星節(2月16日)の午前0時に錦繍山太陽宮殿で行われる恒例の参拝行事にも姿を現さなかった。

このことについて韓国国内はもちろん海外でも「烏山(京畿道烏山市の米軍基地)から10分で平壌に到達でき、攻撃が可能なF22戦闘機が韓半島(朝鮮半島)に配備されたことが報じられ、金正恩氏はこれを恐れて姿を隠したのではないか」といった見方も出ていた。しかしこの種の報道が相次ぐと、金正恩氏は再び軍関連施設の視察の頻度を増やし始めた。これについて韓国政府関係者は「『恐れてなんかいないぞ』とひけらかすような感じだ」との見方を示している軍事機密の流出を恐れ、あまり公開されることのなかった核兵器やミサイル関連の施設にたびたび訪れるようになったのも、同じような理由であると解釈することもできる

自由民主研究院のユ・ドンヨル院長は「金正恩氏の最近の言動は武力を誇示する傾向が強いが、実際は国際社会からの制裁や韓米合同軍事演習に伴う体制の危機を痛感しているようにも見える」と述べた。また韓国政府の安全保障関連部処(省庁)のある関係者は「北朝鮮から連日のように発せられる過激なメッセージは、一見すると『脅迫』のようにも聞こえるが、実際は金正恩氏の堂々とした姿を誇示することで、国防面では心配せず、第7次朝鮮労働党大会に向けて着実に準備するよう呼びかけているようだつまり金正恩氏の活動は北朝鮮内部に向けて結束を呼びかけるという側面が強い」との見方を示した

朝鮮日報日本語版  2016.03.12
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