金正恩氏→激痛で予見不能な行動も

北朝鮮の朝鮮中央通信は8日、36年ぶりに開催されている朝鮮労働党大会で金正恩第1書記が6、7日に行った活動総括報告の内容を発表した。核保有国宣言など核についての言及が明らかになる中、元外務省主任分析官で作家の佐藤優さん(56)は、登壇する際の金第1書記の足取りに注目。「わずかに足を引きずっているように感じた痛風が悪化しているのでは」と分析し「激痛で判断を誤り、予見不能な行動に出る可能性がある」と警鐘を鳴らす

朝鮮中央テレビが8日午後に放映した党大会の録画映像によると、金第1書記は「核強国の地位に堂々と上り詰めた。これに合った対外関係を発展させる」と核保有を高らかに宣言。核放棄には応じず、米国などと対等な立場で外交に臨む姿勢を鮮明にした。さらに「責任ある核保有国として敵対勢力が核で自主権を侵害しない限り、先に核兵器は使用しない」と先制使用を否定。「世界の非核化を実現させるために努力する」とも述べている。

今回の核をめぐる一連の発言について佐藤氏は「いかに米国を交渉の席に引き出すか、ということで新味はない。今まで何十回も言っていること」と一刀両断。「それよりも…」とした上で「(登壇の際に)痛みのせいなのか、わずかに足を引きずっているように感じた痛風が悪化しているのかもしれない」と注目し「独裁者は、そういう細かいところを注意して見なくてはならないのです」と指摘する

2014年7月、韓国の聯合ニュースが報じて以来、金第1書記が痛風を患っていることは度々伝えられてきた。北朝鮮国内の記録映画では実際に足を引きずる様子も映され「足が不自由なのに人民のために炎のように歩み続ける我が元帥」などと紹介されたことで、健康不安説は加速した。さらに、11年に権力を継承した当時は80キロ前後だった体重が現在では130キロを超えているとも報じられているだけに、痛風の症状は深刻化している可能性もある

佐藤氏は「過去の政治家も患ってきたと言われるが、痛風は激痛が走るので政治判断を誤る原因になり得る。あらゆる病気について言えるが、痛みで人格は変わる」と指摘。「西郷隆盛は痛風ではなく象皮病だったが、左足をかばい続けたことで、晩年は政治判断が利かなかったとも言われる」と具体例を挙げた。

今回、核保有を明確に宣言しただけに、佐藤氏が可能性として想定するのは最悪の事態だ。「痛みによって予見不能な、破れかぶれな行動に出る可能性はある。核弾頭を持っているおじさんが『あー! 痛風で今日はカーッとするな! 打て!』と命じる可能性があるということです」と警鐘を鳴らした

他国メディアをシャットアウトしている党大会だが、8日も議事が続けられたとみられる。今後は党幹部人事が発表される可能性もあるが、金第1書記の発言だけでなく、足元にも注視したいところだ

スポーツ報知2016.05.09

  images-3-48-150x150images

【関連する記事】