農林地域工業等導入促進法→見直し

 農村での就業機会の拡大を議論してきた農水省の有識者検討会は17日、製造業などを誘致する農村地域工業等導入促進法(農工法)の見直しを提言した誘致企業について、税制優遇措置を復活させることや対象となる業種を広げることが柱。企業誘致を増やし、働く場を確保することで、農村の活性化につなげる

政府が今秋にまとめる環太平洋連携協定(TPP)国内対策の中長期対策には「農村地域における農業者の就業構造改善の仕組み」が盛り込まれている。同省は提言を踏まえ、与党と共に、この仕組みづくりの議論を加速させる方針だ

今回の提言をまとめたのは、同省が昨年3月に設置した「農村における就業機会の拡大に関する検討会」。農政改革で担い手への農地集積を進めるのに伴い、離農者の発生が見込まれることから、農村の人口維持につながる雇用の受け皿づくりを議論してきた

就業機会を増やす起爆剤として、目を付けたのが農工法の活用だ離農者の受け皿として、農村への製造業などの誘致を後押しする法律だが、改正されたのは1988年で、中身が実態に合わない課題がある

提言では、2004年度に廃止した同法の税制優遇措置の復活を盛り込んだ新設した施設の特別償却や、固定資産税の免除を認めることで、企業が農村に進出する意欲を高める。同省が昨年実施したアンケートで、地域資源の活用を重視する声が高かったことも踏まえ、農産物を利用する食品企業が誘致しやすくなるとみる

対象業種の拡充も打ち出した。現行法は五つの業種(食品企業を含む製造業、道路貨物運送業、倉庫業、梱包=こんぽう=業、卸売業)の誘致しか認めていないが、情報通信や医療、福祉分野の企業が成長してきたことを受けて、自治体の要望を踏まえながら、これらも誘致対象に加えるよう検討を求めた。

同法の見直しだけでなく、農村で産業振興をけん引するリーダーの育成や工場、学校の跡地活用なども必要だとした

日本農業新聞 2016.03.18

  images-3-48-150x150images

【関連する記事】