買い取り制度を見直し→太陽光

経済産業省は、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)を抜本的に見直す議論を11日から始めた導入が集中する太陽光発電への管理を強化するとともに、規制緩和などで風力発電や地熱発電などの普及を促進して、バランス良く再エネが普及する仕組みを検討する。また、地域間で電力をやりとりする送電網の整備や利用のあり方を検討して、再エネ導入量の底上げを目指す

急務となっているのは、太陽光発電の認定を国から受けたまま故意に発電しない「空押さえ」問題への対応だ。発電設備は年々価格が下落し、発電効率も向上するため、発電開始を遅らせるほど事業者は有利に事業を開始できる

政府は太陽光の導入量を2030年度に約6400万キロワットと想定しているが、認定済みの設備容量は今年3月末ですでに約8300万キロワットと約3割上回っている。比較的導入が簡単な太陽光への参入が殺到しているためだ。しかし、12年度に認定した約1600万キロワット分の設備のうち、運転開始は約900万キロワット13年度は約4000万キロワットのうち約700万キロワットにとどまった。残る多くが空押さえ状態とみられており、後発の事業者が参入できなくなる恐れもある。

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経産省は制度見直しで、発電予定事業者が電力会社と接続契約を結ぶことを認定の条件とする登録制を導入したり、空押さえ案件の買い取り価格引き下げや認定取り消しができる仕組みを導入したりすることを検討するとみられる

一方、風力発電や地熱発電はFIT導入後もほとんど伸びていない。環境アセスメントだけで4、5年を要するなど、開業へのハードルを下げることが重要。規制緩和を促進できるか検討する。

また、送電網の活用や整備をどう進めるかも重要な課題だ。再エネ発電の集中地から都市部に電力を流して、全体として再エネの受け入れ可能量を底上げできるからだ。再エネ事業者が利用しやすくなるようなルールの見直しを協議する。また、数兆円規模の投資が必要な送電網整備の長期方針も検討する

経産省の有識者会議は、年内にも見直し案をまとめる方針。経産省は、来年の通常国会での再生可能エネルギー特別措置法の改正を視野に入れている。

参考 毎日新聞 2015.09.13

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