認知症高齢者見守りシステム

酒田市は来年度、認知症高齢者の移動ルートを把握するシステム「さかた見守りくん」を市全域で導入する方針を固めた。市八幡地域で昨年、試験的に実施した結果、行方不明になる前に保護できる可能性が高いことや、介護する家族のストレス緩和につながることを実証。システム利用の希望者を募るなど運用方法を精査し、今年8月の運用開始を目指す。

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システムは大きさが10円硬貨ほどの小型端末を高齢者が携行あらかじめ設定した日常生活圏から出ると、家族らにメールが送信される仕組み。八幡地域での実証実験は、NTT東日本山形支店の協力で、キャプテン山形と鶴岡工業高等専門学校が昨年6~7月に実施。地域内の商店など計11カ所に受信機を置き、12人がモニターとなって有効性などを検証した

市によると、降雨時や車両での移動では端末の電波が探知されなかったが、おおむね正常に作動。認知症高齢者が自由に行動できることから、外出機会が増え、行動範囲も広がった。メールが送信される安心感などから、家族の負担感も軽減小型端末携行者の個人情報を極力必要とせず、小型端末が1個2千~5千円程度など比較的安価な点も特徴という

市全域でのシステム導入は、端末携行者数300人と受信機設置数200カ所を想定。事業費約2100万円は、国の地方創生加速化交付金を見込んでいる。NTT東日本山形支店、キャプテン山形、鶴岡工業高等専門学校などと協力して実施。来年1月のアンケートなどで運用状況や改善点を確認し、次年度以降に反映する。

市健康福祉部は「既存の無線LAN『WiFi(ワイファイ)』を活用することで新たな投資を抑え、利用者のプライバシーを守ることができる」とシステムの有効性を強調している

山形新聞社

山形新聞 2016.03.08
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