蓄電池小型化への基盤技術開発→京大など

京都大と産業技術総合研究所、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「ライジングプロジェクト」はこのほど、リチウムイオン電池を超えるエネルギー密度を持った蓄電池の基盤技術を開発したと発表した金属そのものを電極として利用する「フッ化物蓄電池」などで、5年後の実用化を目指す
現在、広く用いられているリチウムイオン電池は正負極に構築した格子状のイオンの入れ物の間でリチウムイオンのやり取りを行う充放電の特性に優れる一方で、小型化が難しく、エネルギー密度に限界があったイオンの入れ物の構造をなくした金属を電極に用いる蓄電池は小型化に有利だが、電極の反応性の維持が困難だった
グループは、正極にフッ化鉄などのフッ化金属、負極にリチウムなどの金属を用いたフッ化物蓄電池について、負イオンの状態を安定化する物質「アニオンレセプター」を電解液中に添加することで、充放電を繰り返しても蓄電池の性能を保つことに成功した。正負極に用いる金属やアニオンレセプターの種類の組み合わせを変えることで、リチウムイオン電池のエネルギー密度の理論限界を超えることが可能だという
同プロジェクトは3月末で終了し、今後、新たな体制で研究を続ける。プロジェクトリーダーを務めた小久見善八京大特任教授は「フッ化物蓄電池は、小型の民生用であれば5、6年で実用化できるだろう。研究が進めば電気自動車への応用も期待できる」と話している

京都新聞2016.04.24

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