舛添都知事辞任のXデーは6月1日

舛添要一・東京都知事が崖っぷちに立たされたーー

公用車での別荘通いに加え、家族旅行の宿泊費や飲食代、美術品購入といった政治資金の私的流用疑惑叩けばボロボロとホコリが出る舛添氏の素行に都民の怒りは最高潮に達している

【参照】東京五輪も深刻な“生コン問題”で開催危機…

当の本人はこれまで二度の記者会見を行なった。5月13日の会見では、政治資金の私的流用を一部認めて返金するとしたものの、公費で家族旅行をした点については「(宿泊した部屋で)会議をしたので問題ない」、美術品購入についても「東京を知るための研究資料として購入した」と報道各社の指摘を突っぱねた

だが、この説明に都民がうなずけるはずもなく、後日、報道各社が実施した世論調査では、ことごとく『納得できない』と回答する人が9割にも達しその後も政治資金で車を2台購入していたことなど新たな疑惑が続々と出てくる始末ーー。

これを受け、二度目の記者会見を5月20日に開いたが「都民の皆さまにご心配とご迷惑をかけていることを心から深くお詫び申し上げたい」…そう言って頭を下げている時間は一回目の会見時の倍ほども長かったが、声に張りはなく、表情も冴えない。そして、数々の疑惑について説明を求める各記者の質問にはこう言って逃げまくった

私の信頼が失われているので、第三者の専門家にしっかり調査してもらいます

その一点張りで、記者の追及には“ぬかにクギ”。当然、ますます声が弱々しくなっていく舛添氏をリングコーナーに追い詰めるように各記者の質問の〝パンチ力〟はみるみると増していく。

地方紙男性記者「前回の会見では納得される都民は大変少なかった。むしろ、我々の追求のほうが甘いと叱責を受けております。それでも知事が何も答えないということは都民の方々は大変お怒りになると思います! その点についてはどう思われますか!?」

舛添氏「そういうお怒りもあるかと思いますが、やはり私は、厳しい第三者の公平な目でですね、しっかりと精査していただきたいと思っております

夕刊紙男性記者「政治とカネの問題について自身の言葉でご説明できないという時点で、政治家を続ける資格があるのかどうか…おそらく、私はないかと思います。知事はご自分の現状についてどうお感じになられているのですか!?」

舛添氏「そういう厳しいご意見を今いただきましたけれども、やっぱり、厳しい第三者の公正な目で実態がどうであるのか、これをまず詳(つまび)らかにする必要があると思います」

舛添知事の一連の言動や振る舞いについて、政治評論家の浅川博忠氏はこう見る。

舛添知事は一部、公金の私的流用を認め、これを返金すると発言しました。要はこう思っているのですよ、『誤って使ったお金は返すから、もう一件落着でしょ?』と。これは泥棒して見つかったけど、盗んだものを返せば問題ないでしょ、無罪でしょということと通じる話ですね。彼は有権者を甘く見すぎています

さらに、逃げ口上として多用した“第三者の公正な目に委ねる”という言葉だが…。

自らの過ちを認めるか否か、その上で進退をどうするか。本来そういうことは自分で決断しなければならないのが政治家というものですが、彼はこの期に及んで何も決断していない。第三者の厳しい目に委ねた上で“問題なし”と判断されれば、この難局を乗り越えられると高(たか)をくくっているのでしょう

数々の公金流用疑惑から透けてみえるケチさと、自らの行動に過ちがあったかどうかの判断を第三者に委ねてしまう優柔不断さ。こうした知事としての資質に多くの都民は〝ノー!〟を突きつけている

だが、舛添氏はあくまで続投する構えだ。その思惑について、浅川氏はこう話す。

「第三者の専門家の目に判断を託しつつ、その裏で知事選で支援してくれた自民、公明両党との連携を強める動きに出るでしょう。その上で、自らの疑惑について『この公金の支出は会計責任者の記載ミスで、自分に悪意はなかったから、なんとか庇(かば)ってほしい』などとひとつひとつ妥協点を見出しながら、知事続投のための地盤づくりを進めていくはずです。ただ、それもこれ以上の疑惑が浮上しないことが前提となりますが

恥もプライドも捨てて、どこまでも知事の座にすがろうとしているのか…。だが、それでも浅川氏は“ある外圧”によって辞任せざるをえなくなると見る。その外圧とは首相官邸の思惑だ

このまま7月の参議院選挙を迎えれば、『自民党は政治とカネの問題にまみれた知事をやめさせることもできなかった』ことが汚点となり野党に格好の攻撃材料とされてしまいますそれを避けたい官邸は今、『選挙に悪影響が出る前に新しい知事に差し替えよう』と思っているはずです。早速、新候補者選びに取りかかっているのでは?

舛添知事の辞任発表の“Xデー”は早くて東京都議会が始まる6月1日前後である可能性が高い」(浅川氏)とのこと。まさに崖っぷちに追い込まれた格好だが、そのカウントダウンはすでに始まっている―

(取材・文/週プレNEWS編集部)

週プレNEWS2016.05.23

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