肩までお湯に浸かるのは危険?

肌寒い季節が近づくと、夏場はシャワーしか浴びなかった人でも入浴する機会が多くなるのではないでしょうか?冷えた身体をあたためるお風呂は、身も心もほっとあたたまりますよね。ひとくちに「入浴」といっても入浴剤を使ったり、みぞおちから下半身だけを湯銭に浸ける半身浴だったりと、さまざまな種類があります。

どのような入浴法が身体にいいのでしょうか?

肩までお湯に浸かると余計に疲れる?

冬場は冷えるからと、肩まですっぽりとお湯に浸かる人も少なくないでしょう。確かに肩までお湯に浸かると、気持ちがよくストレスが解消されますよね。ところが、肩までお湯に浸かることは、血圧の変化が大きくなり身体への負担が大きいと言われています。そのため、入浴したのにも関わらず疲れがたまりやすい状態になるのです

また、熱い湯温で肩までゆっくり浸かると身体をさらにボロボロにします身体は体温を調節するために多くのエネルギーを消費するので、熱いお湯に浸かると身体がぐったりしてしまうのです「入浴後にぐっすり眠れた」という人がいますが、それは入浴によって身体が疲れてしまったことが原因です

本当に身体にいい入浴法とは

熱い湯温で肩まで浸かると疲れてしまう入浴ですが、だからといって疲れているときにお風呂に入っていけないというわけではありません。正しい入浴をすれば、きちんと疲労を回復させます。身体にいい入浴の仕方には次の3つのポイントがあります。

湯温は40℃前後に設定する
上述したように、お湯の温度が高すぎると体温を調節するエネルギーを膨大に使うことになるため、身体が疲れやすくなります身体が疲れにくく、血行のよくなる湯温はだいたい40℃前後です。これくらいの温度であれば体温調節のためのエネルギー消費も少なく、血行が促進されて入浴後も身体がぽかぽかとあたたまります

入浴時間は湯温と合わせる
熱いお湯は身体に負担をかけやすいので入浴時間を短くすることが大切です。一方で、ぬるめのお湯の場合は長風呂でもあまり問題はありません。入浴時間はお湯の温度と照らし合わせて決めましょう。およその目安は次の通りです。

・42℃:5分
・41℃:10分
40℃:15分
39℃:20分
・38℃:25分
・37℃:30分
・36度:35分

入浴するときは、一度に長時間入浴するのではなく、分割して入浴するほうが脂肪燃焼が促進され、健康にいいとされています。40℃のお風呂に浸かる場合、頭や身体を洗う前に5分入浴し、洗い終えてから10分入浴するといったスタイルがオススメです

「寝浴」の体勢になる
肩までお湯にすっぽりと浸かる姿勢は身体に負担をかけますが、半身浴では上半身を冷やしてしまいます。身体にいい入浴には「寝浴」の体勢が大切です寝浴は、仰向けで寝るような状態で、浮きながら入浴することを言います。このとき、足は膝を曲げて足の裏を浴槽の底につけます。自宅でもある程度身体が伸ばせる大きさの浴槽であればでき、介護入浴装置などでも使われる体勢です。

寝浴は水深が浅いため身体への水圧が少なく負担をかけないこと、また肩から足まで全身を温めることのできるとても優れた入浴法です。お尻が沈んでしまうなど慣れないうちは、お風呂の椅子を風呂桶に入れてお尻を乗せるようにして入浴しましょう。

また、いくら寝浴がいいからといって長時間同じ姿勢でいては疲れてしまいますお風呂は入ったり出たりする「高温反復浴」が効果的なので、同じ体勢に疲れたらお風呂から出て休憩をこまめにいれるといいですね

監修:岡本良平(医師)

参考 Mocosuku編集部 2015.10.06

【関連する記事】