羽田空港に新型レーダー

羽田空港(大田区)に設置されている気象レーダーが今月、最新型に更新され運用が始まった天候の急変から航空機の安全を守るのが目的で、精度の高い観測データを蓄積することで急激な下降気流の予測や竜巻の観測も期待されている。(市岡豊大)

 レーダーは、遠方に電波を飛ばし、物体に反射して返ってくる電波を受信することで、物体がある方角と距離を測る装置気象庁は雨や風を観測する気象レーダーを全国9空港に配備している

従来型は水平方向に振動する電波を飛ばし、空中に浮遊する物体の動きから風向きや風力を測っていた。新型では水平と垂直の2方向に振動する電波を発射することで物体の形や大きさが分かるこれにより雨粒の動きが正確に把握でき、空港周辺の風や雨を高精度で観測できるという

 羽田空港に設置されたレーダーは高さ約40メートルのドーム内にあり、円盤状の「パラボラ」(直径7メートル)が回転しながら最大120キロ先まで電波を発射できるという気象庁の担当者は「飛行機は着陸寸前がもっとも危険。これまで観測できなかった細かい風の変化をとらえたい」と話した

「世界的に導入実績が少ない」(気象庁)という最新技術で期待されることもある。例えば、従来は雨粒と判別できなかった雹のデータを蓄積することで、急激に発達した積乱雲から吹き出す下降気流「ダウンバースト」を予知できるようになる可能性がある

気象現象に詳しい東大大気海洋研究所の新野宏教授は「関東平野はダウンバーストや竜巻をもたらす積乱雲が発生しやすく、データを蓄積しやすい。竜巻の実態解明にも近付く」と期待を寄せている

産経新聞 2016.03.31

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