美肌ブーム→4つの常識

いつの世も、女性たちの関心を集めるのは「美」に関する話題ですよね。とくに、いつまでも若々しい肌でいるために、日々のスキンケアに気をつかう女性は多いでしょう。これは常識!と思われているスキンケアでも、じつは逆効果ということがあるようです。4つの都市伝説について、医師が解説していますので、詳しくみてみましょう。

◆医学的には真逆の例も!? 美肌にいいと信じていた常識とは?

『東京イセアクリニック』(医療法人社団十二会)では、人々の間で、まことしやかに語られている美肌に関する伝説がどこまで信じられているのかを、男女122名(男性42名、女性80名)に対してアンケート調査しました。また「調査結果に関してそれは真実なのか?」を、同院の三苫葉子医師が回答しています。

1.『温泉は美肌づくりのために良いと思う

そう思う 85.2%
そう思わない 14.8%

<答え>
人によってはNO! 温泉成分の「アルカリ性」は美肌菌の大敵
温泉に入ると美肌効果でお肌すべすべ!」とは、太古から言われる伝説の1つでも実は「温泉ですべすべになる」のは、古い角質をはがし取る天然の「ピーリング効果」が原因です。「ピーリングは肌によい」と思われがちですが、人によって違います。

別名「美肌菌」と総称される『表皮ブドウ球菌』は、肌のバリア機能である悪玉菌の免疫系として、美肌に大変貢献する菌であり、肌の表面上0.02mmの角質部分に住んでいます美肌菌が住んでいる「角質」は、30分以上水分に触れると「垢」となって剥がれ落ち、また「アルカリ性の強い水(温泉)」では、溶けてしまいますそのため、温泉に入ると角質と一緒に美肌菌もキレイに流れ、確実に減ってしまうのです

また、この美肌菌は「弱酸性」でないと生息できません。そのため、肌にいる菌が少ない人が、長時間または多くの回数温泉に入ると、美肌菌が減少して肌のキメやバリア機能が低下、乾燥肌を悪化させることにつながる場合があります

<ワンポイントアドバイス>
リラックス効果を求め温泉に入ることがあっても、お顔にパシャパシャと温泉水(アルカリ性)を浴びるのは、控えたほうが良いでしょう

2.『半身浴は美肌に良いからできれば長時間入っていたほうが良いと思う

そう思う 42.6%
そう思わない 57.4%

<答え>
半身浴にはダイエット効果だけでなく、美肌・保湿効果もありません
発汗作用におけるダイエット効果やデトックス効果、リラックスできるなどの理由で人気の半身浴。「日々長風呂で保湿しているのに、乾燥肌が治らない」そんな人が多くいます。残念ながら、医学的な観点や美肌づくりの観点から見ても、半身浴にはダイエット効果や、美容(美肌・保湿)効果はありません

<ワンポイントアドバイス>
お風呂は10分~15分浸かるほうが美肌には良いと言えるでしょう

3.『化粧水は、 お肌に浸透するから保湿に良いと思う

そう思う 73.0%
そう思わない 27.0%

<答え>
「化粧水が肌に浸透する」ことはありません
「浸透」を肌の機能で説明すると、「肌の表皮にある厚み0.02ミリほどの角質層に存在するNMF(Natural Moisturizing Factor)やセラミドといった天然の保湿成分が水を吸収し、タンクのように水分をため込む」という意味です。ため込まれた水は、肌が乾燥しないように常に水を放出して潤いを守っています。

化粧水は、確かに乾燥しているときに肌に塗布すれば、天然保湿成分に水分を与える効果はあります。ですが、多くの人はお風呂あがりに化粧水をつけますよね。お風呂上りはそもそも肌のタンクに水が最も多くため込まれている状態。そこに再度水分を与えても効果は期待できません

<ワンポイントアドバイス>
保湿で重要な点は「外部から水分を与えることよりも、こまめな水分摂取」です食事も水分量の多い野菜等を摂取することで、体内の水分量が高まります脱水している人は唇が渇いていますよね
外部から水を塗る」よりも、「内側から水を飲み身体に取り込んで潤う」ほうが、医学的観点から言っても乾燥に有効です

天然の保湿成分が少ない人の場合は、これらと同等の機能をもつ人工の保湿成分を肌に塗布して、より多く水をため込むタンクの機能を高めることが重要です例えばヒアルロン酸などの有効成分が多いクリームなどを塗布するほうが保湿にはよく、化粧水はその成分の99%近くが水分であることを考えると、保湿に良いとはあまり言えませんまた肌の水分タンクがそもそも大きい人は、何もしないほうが美肌を保つ秘訣でありこのような保湿剤自体が不要な場合もあります

4.『メラニンが少なければ色白になると思う

そう思う 56.6%
そう思わない 43.4%

<答え>
メラニンは肌の紫外線耐性を示すとともに、この数値が少なければ少ないほど「肌は白い」といえますしかし肌の色は細胞の白さだけでなく「血流と肌のキメ」が重要になりますこのうち「キメ」とは、肌に細かい溝がある状態で、これが光を反射して顔を白く輝かせてくれます実際に「メラニン量はとても低いのに、見た目はそんなに白く感じない」という方は少なくありません。いわゆる「くすみ」がある状態です。くすみは、肌のキメがない、またはキメが荒いために起きるもので美白には「キメの復元」がとても重要なのです

現在、「美肌菌が少ない肌はキメが荒い」ことが確認されています美肌菌は正常な角質層に住むため、「キメが細かい肌には美肌菌が生息しやすい」ことを示しているのではないかと指摘されており一部の研究においては、「美肌菌を増やすことでキメができた」とする報告もあります

<ワンポイントアドバイス>
眼が日焼けをすると、肌も日焼けすることをご存知ですか? これは角膜が紫外線を吸収すると、脳が「メラニン色素を作らなければならない」という指令を出すからですいくらお肌のUVケアをしていても、眼が無防備なままだとその効果は半減してしまいますサングラスで眼からの日焼けもガードしましょう

◆正しい知識で取り組みたいスキンケア

いかがでしたか? 誤解していたこと、まったく知らなかったことが結構あったのではないでしょうか。夏は、外では紫外線や汗による汚れ、屋内ではエアコンによる肌の乾燥、といった具合に、必要なケアも多くなります。今シーズンはぜひ、ワンポイントアドバイスを参考に、正しい知識で取り組んでみてはいかがでしょうか。

参考 Mocosuku編集部 2015.07.04

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