米→約束を破った中国に経済制裁か

中国のハッカーが、米企業へのサイバー攻撃を続けていた習近平国家主席は先月の米中首脳会談で「中国も被害者だ」とシラを切り、知的財産を盗まないと約束したばかりだ南シナ海での軍事的覇権拡大とともに、オバマ大統領率いる米国を小バカにしたともいえる怒り心頭の米国が近く、経済制裁に踏み切る可能性もありそうだ

米サイバーセキュリティー企業「クラウドストライク」は19日、中国政府に関係があるハッカーによるサイバー攻撃が、米国のハイテク技術や製薬関連企業7社に行われていたと発表した攻撃時期は、米中首脳会談翌日の9月26日から10月16日にかけてという

オバマ政権は首脳会談の直前、サイバー攻撃に関与した中国企業など約25社を特定し、「米国内の資産凍結」や「取引制限」などを盛り込んだ制裁案をつくり中国をけん制した

当時から、「オバマ政権は弱腰過ぎる。中国のサイバー攻撃による、米国の被害は年間数十億ドル(数千億円)首脳会談前に制裁を発動して、その解除をカードに交渉すべきだ」(米共和党筋)といった批判はあった

結局、事前制裁は発動されず、米中首脳会談では「知的財産を狙う攻撃の禁止を確認し、閣僚級の対話メカニズム創設」という合意がなされた。クラウドストライク社の発表が事実なら、中国はこれを平然と無視したことになる

中国は南シナ海でも、米国の反対を取り合わず、「昔から中国の領土だ」(習氏)と強弁し、岩礁を埋め立てて軍事基地化している。オバマ政権は「航海の自由」を守るため近く、海軍艦艇を中国の人工島の12カイリ(約22キロ)内で航行させる方針を固めているが、この時期に「中国のサイバー攻撃継続」が公表された背景は何か

国際政治学者の藤井厳喜氏は「オバマ政権もさすがに激怒しているのではないか中国にここまでナメられたら、制裁を発動せざるを得ないだろう。『シリア問題で、米国とロシアが対立している』といわれるが、実は両国は同士討ちを避けるために連絡を取り合っている。一方、米中関係は新冷戦時代どころではなくなりつつある習氏の英国訪問に合わせて“裏切り行為”が公表された意味は大きい。米紙に最近、『英国はこのまま中国傾斜を続けるのか』という記事が出たが、メッセージだろう。米中関係は、風雲急を告げている」と語っている

参考 夕刊フジ 2015.10.22

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