秋葉原→少女売春が放置されている

秋葉原は児童ポルノと児童買春に溢れている。東京、そして日本の警察機関は女子児童が性的コンテンツ、サービスにかかわることに対して甘すぎる」――いかにも違和感のあるメッセージだが、こうした内容の報道は米国を中心にかなり頻繁に出回っている。

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違法なことが放置されているかのような報道が広がっているのはなぜなのか。秋葉原を巡っていったい何が起きているのだろうか。

■ 「日本の甘さ」には以前から非難の声

まず、海外からどのように見られているのか、その一部を見ていこう。

そもそも、秋葉原だけでなく、日本全体が児童ポルノや女子児童のセックスビジネスへの関わりにについて規制が甘いとの指摘は以前からある。たとえば米国務省の人身売買監視対策部は2014年、日本について厳しい報告をしている。 この報告では、アジアなどから人身売買された十代の男女が性的搾取や人身売買のために取引される児童が送り込まれる、あるいは取引の中継地点として日本が選ばれることが多く、政府はその対応を怠っているとあるさらに日本の十代の女性が”援交”……すなわち売春を行っており、地下鉄、若者のたまり場、学校、インターネット上などの公共の場で、公然と取引されていると報告している

こうしたレポートは、米国務省の報告にとどまらない。

 海外メディアは日本のポップカルチャーを紹介する傍ら、日本の十代女性が自らを”売り物”にしているとのレポートを、近年繰り返し発表してきた。CNNやBBCなど著名なニュースネットワーク、あるいはYouTubeを中心として配信しているニュースメディアまで、幅広く”日本で十代女性が何らかの性的な商品として販売されている”というニュースを取り上げてきた

そのうちの一部は、YouTubeなどで視聴が可能だ。このレポート「Schoolgirls for Sale in Japan」では”JK(女子高生)散歩”が取り上げられており、日本の”カワイイ文化”が生み出したダークサイドと伝えている。■ 日本の女子学生の13%が援助交際?

日本の闇に対し、さらに注目が集まったのが2015年10月のことだ。国連人権理事会で「児童の人身売買・児童売春・児童ポルノ」に関する特別報告者をつとめるマオド・ド・ブーア=ブキッキオ氏が来日。26日には外国人記者クラブでの記者会見も行われ、この中で「日本の女子学生の13%が援助交際を行っている」と発言したのだ

この発言が真実を指しているならば、確かに日本の闇というに相応しい。しかし、実際にはこの数字に根拠はない。外務省の抗議により、ブーア=ブキッキオ氏が発言を撤回する書簡を日本政府に送付するという出来事が、この後にあった。

しかし、”少女からの性的搾取”が見過ごされていると国連関係者が発信したインパクトは大きかった。ブーア=ブキッキオ氏の発言を機に、世界中にこの種の情報があらためて発信され、なおも止んでいない。以前からこの話題を追いかけているCNNは、日本のアニメやコミックにおける少女をテーマにした性的表現が、問題の温床になっているとの指摘を含む放送を昨年6月に行ったがその後も秋葉原のメイドストリートと呼ばれる、メイドカフェのビラ配りで有名な地域を頻繁に取材している

CNNなど海外メディアからの取材を受けた関係者に話を聞くと、取材内容は児童売春に関するもので、児童売春が公然と行われていることが前提の質問だったという

 海外が誇張して報じるということは考えられることだが、こうした情報の多くは日本を発信源としている。普段は日本で活動していない国連関係者が、具体的な数字を挙げて日本を非難した背景には、そうした数字を挙げながら”日本の実情”を訴えた人物がいたと捉えるべきだろう。

実は前述の「日本の女子学生の13%が援助交際」は、当初翻訳ミスで”30%”と発信されたことも、この話題が国内で大きな話題になった理由だった。それとともに「なぜこのような根拠のない数字が、積極的に海外発信されるのか」についても注目が集まった。

国内問題の解決手段として、海外世論や国連などの組織を利用する手法は、時折見かける手法ではあるが、今回、筆者が問題に感じ取材を始めるきっかけとなったのは、同時期に広まった「この秋葉原の街は未だに、児童ポルノと児童買春にあふれています」という話題である

これは女性の人権保護活動で知られる伊藤和子弁護士のツイッターにおける発言の一部で「明日、来日中の国連の児童ポルノ・児童買春に関する特別報告者とおあいする予定。この秋葉原の街は未だに、児童ポルノと児童買春にあふれています。警察はなぜあからさまな児童ポルノを野放しにしているのか疑問。国連から厳しい報告書を出してもらうよう、明日はしっかりプレゼンするつもりです♪」というのが全体のツイートだった。

なお、同氏はブーア=ブキッキオ氏との会合に出席しているものの、13%という数字を挙げた事実はない。しかし、外圧を通じて日本の警察を動かそうとしているような発言に捉えられ、”事実に即していないのでは”とネット上で反論を受けることになった。

本当に秋葉原が「児童ポルノと児童買春に溢れている」のであれば、ゆゆしき事態だ。伊藤氏は児童ポルノ、児童売春が秋葉原に存在することを確認したとの発信もしているため、発言意図を何度か質問してみたのだが返答はなかった。

■ 「ポルノ」については下火になっている

実態はどうなのか。まず”ポルノ”についてだが、かつて”着エロ”と呼ばれる、着衣を着たままエロティックな撮影をするコンテンツが流行し、児童ポルノ規制をかいくぐるために一部の業者が児童を使った”着エロ”写真集やDVDを販売していたのは事実である。しかし、現在は販売されておらず、コンテンツ制作も下火だ。

”着エロ”という言葉は、2001年に写真週刊誌に掲載されたレースクイーンのグラビアで初めて使われたものだ。当時はレースクイーンが自分自身やカメラマンを売り込むため、より過激な衣装に挑戦したのが始まりで、児童ポルノとは関係がなかった

しかし、着エロが一種のブームになると「着衣を着せたまま撮影できる」ことを逆手に取って、17歳以下の”児童”を使った着エロ写真・DVDが増え始める。いわば脱法行為であり、その後、着衣を着ていてもポルノに準ずるコンテンツには規制がかけられている。以来、着エロ系コンテンツは年齢確認書類(免許証など)とともに撮影するなど、児童ポルノではないことを確認してから撮影されるようになった。

 秋葉原には駅周辺の目立つ場所にも大人のオモチャやDVD、ブルーレイ販売店があり、決して”清らか”とは言えない状況ではあるが、かつては違法コンテンツを扱っていたショップも、現在は合法コンテンツしか販売していない。もちろん、どんな国、都市にも”裏業者”が存在する可能性は否定できないが、少なくとも”溢れている”という事実は確認できなかった。

では、”児童買春”と指摘される事実に関しては、本当に秋葉原の街中に溢れているのだろうか。秋葉原で女子高生を従業員として雇うガールズバーなど、JKビジネスにかかわってきた経営者への取材も交えて、その実態を調べてみた。

■ 女子高生を使った風俗ビジネスの実態とは?

秋葉原は”JKビジネス”と呼ばれる、女子高生を使った風俗ビジネスの発信地と言われている。とりわけ注目を浴びてきたのが、”JK散歩”と言われる女子高生と一緒に秋葉原を散歩(デート)するサービス、”JKリフレ”というリフレクソロジー(簡易マッサージ)サービス、”JK撮影会”と銘打つ一種の撮影会である。いずれも風営法による届け出が不要な業態ということもあり、メイドカフェブームが一段落した後、2006年ぐらいから急増した

JKビジネスは、労働基準法違反、児童福祉法違反、児童ポルノ禁止法違反、興行場法違反など、現行法の範囲内で繰り返しの摘発が行われてきたが、2014年に17歳未満の女性従業員(現役女子高生は18歳も対象)の補導強化を警察が行ったことで、いわゆる”女子児童”を使った密室でのサービスを売りにした店は衰退している

秋葉原の場合、メイドカフェ業者の自主規制として街頭での広告配布が可能なエリアが規制されている。地図を見れば判るとおり、観光エリアとしての秋葉原内では広告ビラの配布も自主規制が布かれている。言い換えれば、このエリア以外で広告ビラを配っている業者は、裏業者あるいは何らかの脱法業者である可能性が高い。 このように、昔からの歓楽街からの距離が近い秋葉原に集まる男性客をアテにして、周辺で風俗業者が営業している。ただし、それらの業者はいわゆる観光地としての秋葉原電気街ではなく、いわゆるJKビジネスとは異なっている(女子高生”風”を売りにした業者や、密室での会話、自由恋愛を促すといった従来からの裏風俗はある)。そもそも、秋葉原の中心部には昌平小学校が存在するため、届け出が必要な風俗店は許可が下りにくいという背景もある。

このような中で、どのような児童売春の実態があるというか、まずは、海外報道番組などでも頻繁に撮影されている、女子高生がビラ配りを数多く行っている通称「メイドストリート」に向かった。

「メイドストリート」ではアルバイトの16~18歳の女子高生が道行く男性の客引きをしている1店舗1名という自主規制もあり、店舗と連絡を取り合いながら交代したり、あるいは顧客を見つけると代わりに新しい女性が現場に向かう仕組みになっている

よく観察すると、通りの端には男性が立っており、通りでビラ配りを行っている女子高生などを撮影しようとしたり、女の子に必要以上に接近する男性などに目を配らせ、時に注意をしていた。

彼らはビラ配りの女子高生が、補導されるような行為を行わないかも監視しているのだという

このエリアで営業する業者の中でも、JK散歩が禁止されていなかった時代から業態を変えながら営業を続けている人物が経営するカフェに入ってみた。そして、その業態を観察してから取材を申し込んだ。

■ 取材をしたカフェはどういう店か

東京都千代田区外神田にある古い雑居ビルは、東京トイボックスという人気コミックにも登場する中華料理店が入居する何の変哲もない建物だ。この中にCheers Cafeという、16~18歳の女の子が給仕するカフェがある

通常のカフェと異なるのは、ここがひとり40分2500円を取るガールズバーと同様の業態を採用していることだ。女子従業員の接客行為は制限されており、同じ席に座っての会話や接触行為、業務と無関係な会話を長時間続けることなどは禁止されている。男性客の行為を禁止しているのはもちろんだが、女性従業員が男性に対して積極的な行動をすることも制限することで、法的な問題をクリアしている

実際、様子を窺っていると女の子たちは決して席には座らず、立ち話はするものの接客と言えるような行為はしない。カウンターテーブル越しの会話はするが、喫茶店における一般的な業務の範疇と言えるだろう。しかし、この店の経営者はかつてJK散歩を大々的に行っていたことが知られており、「女の子と店外デートができる」との噂が絶えない店舗でもある

そこで店の共同経営者である前田昌毅氏に秋葉原JKビジネスの実態について聞いた。

 前田氏はモデル派遣会社から転進し、数年前にJK散歩をスタート地点に秋葉原での営業を開始したという。

――現在の国内外で児童ポルノ・買春の温床と報道されている”JKビジネス”について、業者側ではどのように捉えているのか。

「我々は女子高生を従業員として使ったカフェと、個室ではないオープンスペースで飲食物を出さずに会話のみを楽しむコミュニティスペースを経営している。(質の良い従業員を雇っても)摘発されたり、従業員が補導されたりするようでは事業効率が悪い。従業員に問題となる行為について教え、監視することで、誤った接客についてはその場で叱るようにしている

――同様の業態を採用する業者は多いのか。

「警察の取り締まり(女子高生の補導)が強化されてからは、以前問題となったようなJKビジネスは秋葉原の中心街から排除された。JKカフェ形態は我々がはじめ、類似業態の店が2~3軒存在する。カフェ、コミュニティスペースなど非接触の業態に特化した上で、女の子の駅への送迎なども行っている声をかけられて売春行為に走ったり、女の子に言い寄る男性を排除することが目的だ

■ 売春あっせんはあるのか

――女子高生の売春斡旋などはあるのか。

東京全体で言えば、女子高生に売春させていた例はある。実際に摘発もされているが、”女子高生”というキーワードがつくと、そこに映される映像が秋葉原ということが多い。池袋の店が摘発された時もそうだった。我々は警察に常に情報を出し、確認しながら営業をしている。我々もかつてはJK散歩をビジネスとして展開して問題を起こしたことがあった。それだけに警察との情報交換は強化している」

「実際には補導の対象であったり、何らかの法律に違反したりしているのではないか? と疑わしい業態の店も秋葉原の周辺部にはいくつかある。しかし、秋葉原のコミュニティに近い場所であれば、業者同士で連絡し合い、新しく入って来た業者に声をかけて業態変更を促している。女子高生に性的サービスを提供させている業者・店舗はない

――とはいえ、裏業者も少なくないのではないか。

「性的サービスを期待させる方法で客引きを行っているところはある。山手線ガード下から昭和通りにかけてのエリアではJKリフレのビラ配りがされている。簡易マッサージで4000円ほどだが、中には1万2000円以上のコースもある。一般的な価値観で言えば、性的サービスが受けられると想像するだろう。ただし、彼女たちは19歳以上で、もちろん現役高校生ではない

「秋葉原のイメージにもっともダメージを与えているのは、ネットで集客する派遣型のJKリフレだろう。秋葉原と銘打っているが、実際には秋葉原の中心街から派遣されているわけではない。見た目が若いだけで、女子高生や児童はいないはずだが、女子高生側が年齢を誤魔化したり、業者がチェックを意図して怠っていたりする可能性は排除できない」

「その他、昭和通り沿いには個室での出会い系サービスとレンタルルームをひとつのビル内で完結させている例もある。従来からのデリバリー風俗と変わらない事例は、中心街から離れると秋葉原にもあるが、女子児童を使った性風俗というわけではない」

 ――秋葉原は海外からの観光客も目立つエリアだが、なぜこの街でJKビジネスが発展し、未成年を使った性風俗などに発展したのか。

性風俗店は新宿・池袋など、以前から業者の多い地域があるが、歴史的な背景もあって取り締まりが厳しく、また暴力団が支配する地域もあるため関係者からの”カスリ(売上げ搾取)”で利益を挙げにくい。また街が大きく中心部以外も家賃が高い」

「一方、秋葉原は暴力団にカスリを取られない上、中心街を除けば家賃が安く、独身男性客を集めやすい。実店舗を構える場合も、秋葉原の中心から離れて神田須田町や末広町ならば取り締まりも比較的緩くなり、風俗営業許可も取りやすいため、”秋葉原”のブランドを使って外郭地域でビジネスをしやすいのが理由だろう

「我々はJK散歩から始まり、様々な指摘を受けて今の業態になった。JKビジネスが児童買春・売春の温床と指摘を受けるようになったのは、そうした風俗業者が秋葉原文化に合流したためだと思う。また、秋葉原に風俗が結びついたことで、他地域から女の子をデリバリーしているところも出てきたことも”秋葉原と風俗”の噂がひとり歩きした原因ではないか

■ 法的に問題のある店もある

――このカフェや3階にあるコミュニティスペースで女の子と交渉し、店外デートに誘い出せるという噂が根強い。JK散歩を営業していた当時も、女子高生キャストに売春を教唆していたという指摘もある。若い女性の風俗への入り口となっているのではないか。

「見ての通り、密室での会話や着席しての長話などはできない。直接の接触はなく駅との間も送り迎えしている。これは我々自身も経験ない中でJK散歩を始め、結果として女の子を管理しきれなかった反省から来ている。女子高生の採用では、親の同意書などの書類を整備し、女の子への指導で違法行為を行わないよう教えていたが、散歩の場合、カラオケなどの密室に入ってしまうと、その先に行われることまでは管理できない

「そこで完全に目が届く範囲の業態に変えて今に至っている。違法業者は存在するが、彼らは突如として営業を開始し、噂が広まると店名を変えて転居する。我々は店名も場所も変えず、警察に営業内容を報告しながらやってきた

 ――”秋葉原では女子高生からの密着サービスはもちろん、交渉次第で買春が可能”という噂が絶えないのはなぜか。

「女の子の中には脱法風俗を転々とし売春の噂が出ると別の店に移ることを繰り返してる子もいる。他店でそうした営業をしていた子が一時的にJKカフェに勤め、顧客と連絡先を交換した上で辞めて他店舗で密着サービスを売るケースもあった。しかし、そういった法的問題のある店に普通の女子高生は行かない」

――この店のようなJKカフェを入り口に、より稼げる風俗に転籍していくケースも多いのでは?

「まずない。性的なサービスどころか、接触すらなくとも、彼女たちは楽しみながら充分な稼ぎを得ている。我々の店を辞めた後、17歳にもかかわらずJKリフレ店舗内でみかけた子がひとりだけいた。しかし、ほとんどいない。彼女たちがスカウトなどから勧誘されないようにも気をつけている

「むしろ、我々としては警察に取り締まりを強化して欲しいと考えている。秋葉原周辺には、メイドや女子高生のイメージを使った裏風俗店が生まれては消えている。彼らは明らかに違法営業だ」

※ ※ ※

今でもJK散歩やJK撮影会といったサービスに誘う女性は、秋葉原駅周辺に存在する。彼女たちに声をかけると、19~21歳くらいの女の子が多いようだ。中には免許証を見せてくれる子もいた。JK散歩のサービス内容を尋ねると、秋葉原を散歩して交渉次第で一緒にカラオケするだけという子がほとんど。とはいえ、密室に入ってしまえば、その先は客と女の子の交渉次第ということになる

また、彼女たちとは別にビラ配り禁止区域に立つJKリフレの広告ビラを配る女性も少なくない。年齢層はJK散歩と変わらず19歳以上だが、最初から密室に向かうのが特徴だ。1万3000円の”恋人コース”の内容を尋ねると、添い寝と”好きなだけ、好きなように抱きつける”のがその内容だという。もっと濃厚なサービスは? と質問すると、明確な否定はしない

■ 秋葉原は、そこまで不健全な街ではない

AKBシアターがありメイドカフェが軒を並べる秋葉原の周囲に、”JK”をイメージさせる風俗が集まってくることは否定できない。想定顧客が集まる地域に、関連ビジネスを展開する業者が集まり、創意工夫でビジネスを構築していく様子に洋の東西はなく、日本の秋葉原でも同様の光景が見られるのは当然のことだろう。

しかしながら、溢れんばかりの児童ポルノと児童買春・売春が集まる風俗の街・秋葉原というレッテルは、必ずしも正しくないというのが、実際にこの街を取材した筆者の結論だ同じような光景は、世界中のさまざまな地域で見られる

2020年の東京オリンピックを迎えるにあたって、少女達による客引きには、何らかの対策は必要であろう。しかし、児童の人身売買や人権保護のために国連など海外の組織に訴え、外圧を用いて現状を変える道が正しいかと言えば大きな疑問符がつく。

とはいえ、もし筆者の娘が秋葉原のJKカフェで働きたいと話したなら、間違いなく反対するだろう。しかし、JKカフェの手法はメイドカフェの延長線上にあり、これを摘発対象とするのは無理がある

前田氏への取材で感じたことだが、JKビジネスは風俗店よりも、ギャル系モデルの派遣事務所や小規模な芸能事務所に近い管理を行っている。保護者の承諾書を得たり、近くの公共交通機関までは送り迎えしたり、あるいは少女たちがお金欲しさに密着サービスに走らないよう監視し、警察に自ら情報を出して取り締まり強化を訴える

今回は取材できていないが、撮影会もギャル系モデルのマネジメント(派遣)会社などとの境目も曖昧だ。中には問題となる業者や、問題を承知の上で少女たちを斡旋しているところもあるだろうが、その線引きは難しく規制は難しい。合法であることと、健全であることは違う。

ただ、ひとつ言えるのは、こうした問題を解決するために、秋葉原の実態を知らない遠い場所……すなわち外圧に頼っても、実情に合った議論はできないということだ。人権問題として訴えることで外圧を加えると、情報が拡散される中で単純化され、いらぬ誤解を生む。さらには、日本を敵視するような勢力に政治的に利用されるなどの問題も起きるだろう

 未成年の女性が風俗産業へと足を踏み入れていくことを防ぐには、実態に沿わない、誇張された”児童ポルノ児童売春の街・秋葉原”を発信するのではなく、現実を直視した上で社会ルール作りを行っていくべきだ。実態を捉えることができなければ、正しい解決方法も見つかることはない。願わくは、本稿をきっかけに問題解決の議論が活発になってほしいものだ。本田 雅一

参考 東洋経済オンライン 2016.01.06

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