琵琶湖の厄介者→水草処理が大幅短縮

自然発酵ではなく活性酸素による化学反応を利用して、短時間で水草を分解する装置を大津市の会社が開発し、試験的に処理を進めていた高島市新旭町針江で20日、報道関係者に公開した。琵琶湖は近年、水草の異常繁茂が深刻化しており、同社は「除去した水草の処理に役立つほか、有機農業への利用もできる」としている
装置は工場の設備管理や下水処理を行うアオヤマエコシステム(大津市瀬田神領町)が開発した「α-Gaia(アルファ・ガイア)」電気的に酸素分子に電子を付加した活性酸素は、酸化の反応性が高く有機物を化学的に分解するほか、細胞膜を破砕し細胞内の水分を蒸散するため、短時間で分解できる
同社は下水処理の余剰汚泥を処理するためにこの装置を開発したが、水草処理にも応用できることが分かり、「滋賀県イノベーション創出支援事業」に採択された。7月から試験的に処理し、水草50キロを1~2日で約50分の1にまで減量化できた自然発酵による堆肥化は2年近くかかるため、同社は「大幅な期間短縮が図れる」としている
分解後の残りかすは、さらに反応を進めれば完全分解することが可能だが、そのままで土中の微生物の栄養源となり、堆肥より微生物を増やし、効率的に有機栽培ができるといい、同社は今後、試験を進め効果を確認するという。同社の青山章社長(67)は「厄介者の水草を資源ととらえ、滋賀県の農業の活性化につなげていきたい」と話す
琵琶湖の水草は南湖を中心にオオカナダモなどが異常繁茂し、県が刈り取りを強化している刈り取った水草は、津田内湖干拓地(近江八幡市)で自然発酵による堆肥化を進めている。県琵琶湖政策課は「今回の装置は、大量の水草を処理できるか、農業への利用がうまく機能するか未知数だが、新しい処理方法を確立してもらうのはありがたく、協力していきたい」と話している

参考 京都新聞 2015.10.20

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