猿人に高い環境適応能力

 アフリカ大陸東部を南北に走る大地の割れ目「大地溝帯」より東側で、京都大理学研究科の中務真人教授ら国際研究チームがアファール猿人(アウストラロピテクス・アファレンシス)の化石を発見した。大地溝帯より東での猿人化石発見は初めて。定説より広い範囲で生息し、高い環境適応能力持っていたことをを示すという。国際人類進化学誌に発表した。

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大地溝帯は幅数十キロで全長約7千キロに及び、落差数百メートルの崖が随所にある。猿人化石が多く見つかり、人類発祥の地と言われる
今回の発掘場所は、大地溝帯から十数キロ東でナイロビ郊外の住宅地にある成人男性1体と乳児2体の歯や腕の化石が見つかった約350万年前に生息し、近くの火山の噴火によって、火山泥流に埋もれたとみられる。調査の結果、当時は、大地溝帯よりも樹木が少なく湿地に近い環境だったことも分かった
また、猿人と一緒に、カバやヒヒ、カワウソなどの化石もあった。鮮新世(約530~260万年前)の大地溝帯外の詳細な生物環境を知る上で貴重な発見という。
中務教授は「発掘を続けて猿人3体の関係性などを確かめたい」と話す。一方で「発見場所の付近では住宅開発が進んでいる。貴重な化石産地を守る取り組みが必要となっている」と訴える。

京都新聞2016.04.16

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