燃料電池の排熱で栽培する植物工場

富士電機、東京でイチゴを栽培

 富士電機は5月に東京工場(東京都日野市)で、燃料電池の排熱や排気を栽培に使う省エネルギー型の植物工場を稼働させる燃料電池で水素と反応して酸素が減り、二酸化炭素(CO2)濃度が高まった排気を活用し、植物の育成を促すエネルギー費は植物工場の採算を悪化させる一因。エネルギーを有効活用できれば植物工場の普及に弾みがつく

新設した植物工場では室内環境やエネルギー消費に関するデータ採取を経て、秋からイチゴを栽培する。植物工場を効率化する技術を確立する

 燃料電池は出力100キロワットの同社製。2015年末に完成した東京工場開発棟の電源として運転中だ。この燃料電池から出る排気と排熱を栽培に使う

燃料電池は取り込んだ大気中の酸素と水素が反応して電気を作るため酸素が減ってCO2濃度が高まった排気が出る。この排気で植物の育成を促す

夏は高温排熱を吸収式冷水機に供給して植物工場の冷房に利用し、冬は低温排熱を暖房に使う。通常の植物工場はCO2濃度の高い空気の発生や空調に、大きなエネルギーを使っている。

太陽光パネルの発電や電力需要の予測システムを応用した収穫量の予測技術も採り入れる。天気予報から日射量を導きだし、7日先までの収穫量を計算。収穫実績を学習させて予測精度を高め、収穫作業者を計画的に手配できるようにする

デロイトトーマツは25年に国内の植物工場の建設額が13年の6・9倍の5246億円に拡大すると予想。富士電機はエネルギー関連技術を生かして植物工場向け機器の販売や建設事業を拡大する

ニュースイッチ2016.04.19

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