熊本地震→農林水産被害1千億円超

 熊本地震による農林水産関係の被害額は、1022億円に上ることが1日、熊本県の試算で明らかになった

被害は特産のスイカ栽培や畜産業を始め、ため池や漁港の損傷など広い分野に及んでいる県内での農林水産関係の被害額としては、これまでで最大となり、1995年の阪神大震災での被害額(900億円)も上回った。一方、地震による最後の安否不明者となっている大学生について、同県は二次災害の恐れがあるとして、捜索をいったん中止すると発表した。

農林水産関係の被害は、各市町村が調べた額を積み上げたうえで、県独自の推計を加えた。

農業関係(被害額約767億円)では、ため池の損傷や農道ののり面崩壊といった農地などの被害額が481億円で最も多く、全体の5割弱を占めた。

畜舎や栽培ハウスなどの損傷も相次ぎ、農業施設の被害は276億円に上った

また、農作物や畜産などの被害は11億円。このうち、阿蘇地域などで畜舎が倒壊し、押し潰されて死んだり、経済的価値がなくなったりした家畜は、鶏が54万羽、牛・豚が1300頭で、被害額は10億円。熊本市や益城(ましき)町などでは選果場が損壊し、生産量が全国1位のスイカや、トマトが出荷できなくなるなどし、9000万円の被害が出た。県によると、作付けができないなどの影響で、被害額がさらに膨らむ可能性もある。

林業では県内全域で山腹崩壊などがみられ、被害額は235億円熊本市や宇城(うき)市では漁港の護岸が破損するなどしており、水産業への被害は19億円となった。農林水産関係の被害額としては、同県ではこれまで、99年の台風18号(800億円)が最大だった

同県の2014年の農業産出額は3283億円で、全国6位。蒲島郁夫知事は1日、「農業は熊本の基幹産業。一日も早く復旧、復興に向けて踏み出したい」と述べた。

読売新聞2016.05.02

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