深刻になりつつある→実家依存症の妻

約10年前(2005年)に私は「離婚の危機をもまねく! 実家依存症の妻たち」という記事を書きました。妻が実家に依存するようになることで、夫婦関係が悪化していく状況を指摘したのですが、10年経った現在、こうした実家依存症の妻が大きく変化してきているのです

 

実家依存症の妻は、実家が大好きで、特に母親と友達同士のように仲が良く、「一卵性母娘」を形成します結婚後も妻は、ことあるごとに母親に電話して、夫や舅姑のことなど、何でも母親に相談します母親も頼ってくる妻が可愛くて仕方がありません。とにかく妻は夫よりも実家を優先するものですから、他者(特に夫)との関係に悪影響が及んでしまうことは少なくありません

 

一昔前の実家依存症の妻は、夫を説得して実家の近くに新居を構え、夫が出張の時や残業・接待などで深夜に帰宅する時などに、頻繁に実家に足を運んでいました子どもが生まれると、「育児でストレスがたまった」「子どもを預けたい」などと、何かと理由をつけて実家に帰るようになり、実家依存度を高めてしまうケースが多かったのです

 

ところが、最近の実家依存症の妻は実家での同居を選択するケースが増えてきているのです出産後は母親の助けを借りて育児をし、やがて炊事・掃除・洗濯などの家事一般についても母親の力を全面的に借りるようになる妻が少なくないのです

 

私の運営するサロンに相談にいらした小林真理奈さん(仮名/30歳・埼玉県)は、夫の健太さん(仮名/29歳)と実家での同居を始めて3年目になるのですが、夫婦の仲が危機的な状況を迎えており、悩んでいました

 

健太さんは地方出身で実家が遠いため、自身の両親との同居は考えていなかったそうですが、出張の多い営業職だったこともあり、一人娘である真理奈さんに気遣い、病気がちの義母の中田春子さん(仮名/65歳)のことも心配して、真理奈さんの実家での同居を快諾してくれました。真理奈さんだけでなく、春子さんや義父の義男さん(仮名/66歳)も優しい健太さんにとても感謝し、順調な結婚生活をスタートさせました。

 

互いに頑固な性格の真理奈さんと健太さんはケンカが多く、交際期間中はなかなか互いに謝らず、口をきかない状態が長引いたりしたこともありました。それでも互いの性格はわかっていたし、言いたいことが言い合えたので、二人の相性は合っていたと真理奈さんは言います。

 

ところが、結婚して真理奈さんの実家に住むようになってから、ちょっとした言い合いでも春子さんや義男さんが心配して仲裁に入るので、次第に言い合いが減り、二人はストレスをためるようになっていきました

結婚当初は「よい婿が来てくれた」と喜んでいた春子さんと義男さんが、1年ほど経つと、「真理奈に対する言葉がキツイ」「いつも疲れた顔をしている」「仕事が忙しすぎる」などと、健太さんがいないと不満気に話すようになりました。真理奈さんも健太さんに対する不満を春子さんと義男さんにこぼすようになり、いつの間にか、家の中に「真理奈さん&両親対健太さん」という構図が出来上がってしまいました。当然、健太さんは居心地が悪くなり、帰宅時間は遅くなり、休みの日も一人で出かけてしまうようになりました。

 

そして1ヵ月ほど前、健太さんが子作りに積極的ではないことに「孫の誕生を心待ちにしている両親に申し訳ない」と、真理奈さんが不満を伝えたところ、健太さんが「こんな状態が続くなら離婚したい」と言い出しました。健太さんの突然の強い言葉に驚いた真理奈さんはどうしたらよいかわからず相談にいらしたのです。

 

真理奈さんのケースのように、実家依存症の妻が実家に同居するようになると、自立する機会が奪われ、いつまでも「子ども」として、両親に甘え続けることになりがちです。親子の絆はより強くなるかもしれませんが、その中でよそ者の夫だけが孤立してしまうのです。確かに妻にとって、実家は居心地がよく、家事や育児の手助けが受けられるので、自由な時間も増えるなどのメリットがあります。ただ、夫婦の間で問題が起こっても2人で解決せずに、妻が両親を頼ることで夫と妻の両親は対立してしまい、夫婦にとっても絆を強める機会が失われるなど、デメリットは少なくないのです

 

真理奈さんにとって本当に頼りにするべきは、実家の両親ではなく、パートナーである健太さんのはず。このまま実家優先の生活を続ければ、夫である健太さんはますます孤立してしまい、夫婦の信頼関係を築くことは難しく、離婚になってしまうかもしれません。もう一度、夫婦でしっかり話し合い、そして、お互いが向き合い、今後は実家を出ることを含めて、夫婦としてどう暮らしていくかのルール作りを決めるようにアドバイスしました

 

アドバイスの後、真理奈さんから、いくつか夫婦間のルールを決めて、夫婦関係が修復されつつあるとの報告がありました。ただ、実家を出るという決断はしていないとのことです。

 

夫婦にさまざまな問題が起こったときに頼りにするのは、パートナーである夫なのです結婚したら妻は実家を避難場所にせず、親から自立して夫と向き合い、しっかりした絆を結ぶべきです。そのためには、妻は実家とは別の家庭を夫と作っていると自覚することです。また、もし夫が妻の実家との同居を決める際には、婿養子になるくらいの覚悟をしておきましょう

All About News Dig(オールアバウト ニュースディグ)事情ツウたちの時事コラム2016年03月22日

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