液状化で広域被害→188㌶

 熊本地震の影響で地盤が沈む液状化の被害が、熊本市南区や熊本県益城町を中心に概算で188ヘクタールに及ぶことが、地盤工学会の調査で分かった。ヤフオクドーム27個分に相当し、特に南区には幅50~100メートル、長さ約5キロにわたる「液状化の帯」の発生を確認。今なお地盤沈下が続いている地域もあり、住宅再建の足かせになる恐れがある

調査は、学会に所属する福岡大の村上哲教授(地盤防災工学)らが4月22日から続けている。空中写真を基に、地面から砂が噴き上がる「噴砂」など地表の変化を把握したり、現地確認したりした。被害が集中するエリア=イラストは主な調査範囲=を50メートル四方に分け、1カ所でも液状化が確認できた所を積み上げて被害範囲を算出した。

調査によると、液状化の帯は阿蘇方面から有明海へと流れる白川と緑川に挟まれた地域で確認された。南区の地元自治協議会によると、地盤が最大約80センチ沈み込み、200棟弱の建物が傾くなどの被害に遭っている液状化は、海岸や河川に近い砂地盤で強い地震があると発生しやすい今回の帯はかつて川が流れていた「旧河道」とされるが、いつごろ埋め立てられたのかはっきりしない

液状化は同市西区の白川河口の埋め立て地や、益城町の農地でも目立つ。地形的には旧河道のほか、川の氾濫で水没したことがある平野部で確認された

東日本大震災で液状化が深刻だった千葉、茨城両県の市街地では国の財政支援を受け、広域で地盤復旧対策事業を実施した。村上教授は「被害が大きい地域では地盤強化などの対策が必要。学会としても助言していきたい」と話す

西日本新聞2016.05.27

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