水力発電→保安管理の規制緩和方針

再生可能エネルギーとして今後の拡大が期待される中小規模の水力発電の導入を後押ししようと、経済産業省は発電設備の保安管理面で規制を緩和する方針を固めた

発電設備の安全な運用に責任を持つ主任技術者の業務を外部委託できるようにするなど事業者の負担を減らし、新規参入しやすい環境を整える

中小水力発電は大規模なダムを利用する水力発電とは異なり、川の流れをそのまま利用したり、既存の農業用水路を利用したりするなど、出力が3万キロワットに満たない規模のものを指す

これまでは、発電事業者が自社で雇った「ダム水路主任技術者」を選任するなどして発電設備の保守・管理に当たることが義務づけられていた。しかし、主任技術者の資格保有者の数が限られていることもあって、中小の事業者が増えるとともに「自ら技術者を見つけ出すのは困難」との声が高まっていた

経産省は早ければ5月にも省令を改正し、一定の条件を満たした中小水力発電については、保安・管理を専門に行う企業などに主任技術者の業務を委託できるようにするほか、1人の主任技術者が複数の発電所をまとめて管理できるよう制度を整える。外部委託によって、コストを軽減する効果も期待できそうだ

水力発電を巡っては、大規模なダムはすでに開発が進んでいるため建設可能な立地が乏しくなっており、今後の新設は期待できない状況だ。大規模な設備を必要としない中小水力発電に対する期待が高まっており、各地で開発が進みつつある。資源エネルギー庁の調査では、今後の開発が有望な水力エネルギーの出力は計約1200万キロワット(約2700地点)で、そのうち中小規模によるものが8割以上を占めている。                   →(原発12基分)

水力発電は、天候などで発電量が大きく変化する太陽光などと比べ、安定的な発電が可能というメリットもある。政府は2013年に河川法を改正し、発電のための水利用についての手続きを簡素化するなど規制緩和を進めており、今後も積極的に拡大を後押しする方針だ

参考 毎日新聞 2015.01.13

【関連する記事】