水下痢→正しい対処法って?

今年は真夏でも急に涼しくなる日がある一方で、残暑が厳しいかと思えば肌寒さも感る日もありました。9月に入って台風の影響で起きる気温の変化などで具合が悪くなったり、季節の変わり目で水分調整がうまくいかず、お腹を壊したりするケースもあります

でも、いつもの下痢とちょっとちがう……。ほとんど形のない水分量の多い水下痢が起きることもあります。これって大丈夫なんでしょうか。

◆理想的な便の水分量って?
私たちは、通常食事や飲み物から1日約2リットルの水分を摂取していますそして胆汁や胃液、膵液といった消化液が混ざって、腸管には1日約8リットルほどの水分が流れ込みます

そのうち約6リットルが小腸で、約2リットルが大腸で吸収されるのです
理想的な便の水分量は70~80%で、「バナナ状」で適度な粘度があります。下痢の症状である「軟便」の水分量は、80~90%で、それよりもっとドロドロした状態を「泥状便
水分量がそれ以上で形をとどめていなものが「水様便」または「水下痢」と呼ばれます

腸の運動が過剰になることで、消化物が早く腸を通過してしまい、腸内で水分を吸収できず、その水分が便と混ざって、便がゆるくなり下痢という症状になります

◆原因をみてみると……

水下痢になる原因の1つは、過敏性腸症候群と呼ばれるものがあり、普段から腸がデリケートな人が、ストレスや緊張により腸の運動が異常に高まり、内容物が腸管を通り過ぎるスピードが速くなってしまい、十分に水分が吸収されず、水下痢になります

また、ウイルスや細菌による急性の胃腸炎や食中毒による下痢の場合は、体が毒素を早く体外へ排出しよう働くため、腸管内の水分の分泌が増加します。その結果、下痢よりももっと水分の多い水下痢になるのですこのときは、下痢症状だけでなく、腹痛や嘔気・嘔吐などを伴うことが多く、ウイルス性のものでは、ノロウイルスやロタウイルスなどがあります

水下痢が起きたときは、脱水に気をつけなければなりません吸収のよいぬるめの白湯や番茶、常温のスポーツドリンクなどを少しずつこまめに補給することが大切です

水分が排出されているからといって、一気に冷たい水を飲むようなことはやめましょう

身体の防御反応として、ウイルスや細菌を外に出そうとして下痢になっているので、市販の下痢止め薬などを飲み、下痢を止めることはよくありません
細菌やウイルスによる急性の腸炎の疑いがある場合は、病院を受診したほうがいいでしょう。

下痢止めを飲んでもいいのは、過敏性腸症候群や、単にお腹を冷やしたり、食べ過ぎや飲み過ぎの場合です

◆お腹が痛くない下痢もある

下痢には、嘔気・嘔吐とともに腹痛がつきもののようなイメージですが、腹痛がないのに下痢をする場合もあります

一番多いのは、牛乳を飲んだら下痢をする、というような場合です。日本人に多いのですが、牛乳に含まれている乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)が少ない人に見られる症状ですね。

また食べたものがそのまま排泄されるようなときは、腹痛はあまり伴わないようです

高齢者で、咀嚼が足りなかったり、消化液が足りなったことで、下痢になる可能性があります

1日2~3回水のような便がでるのに、腹痛がなく、体重減少もないという場合は、「慢性下痢症」という状態です。腸が正しく活動していないので、生活改善の必要があります

痛みがないということは、楽なようではありますが、体の異常を知らせるアラームが「痛み」という感覚ですから、それがないというのは、逆に心配でもあります。

あまり下痢が続くようならば、何か病気が潜んでいる可能性もありますから、病院を受診してみる必要があるでしょう。

参考 Mocosuku編集部 2015.09.15

【関連する記事】