歯周病が原因で認知症に!?

虫歯を放置する感覚で侮っていると取り返しのつかない事態を招くのが、言わずと知れた歯周病である。初期段階では「歯肉炎」、そこから「歯周炎(歯槽膿漏)」へと進行していくわけだが

中高年が歯を失う原因は、虫歯と歯周病がほぼ1対1の割合となっています

とは、鶴見大学歯学部の花田信弘教授(探索歯学講座)である。

歯と歯茎の間にある歯肉溝に歯垢が溜まり、細菌感染が生じて『歯周ポケット』が現れて歯周病が進んでいきます35歳くらいから罹る人が出始め、50代で気付いても手遅れとなってしまう人間の永久歯は28本。親知らずを入れると32本で、残りが20本未満になると上下の噛み合わせがままならず、うまく咀嚼できなくなりますそれが原因で固い生野菜を遠ざけ、食べやすいジャンクフードの摂取が増えれば、メタボにも繋がる入れ歯の人は、特にビタミンBやCなど、水溶性の栄養素を意識的に補う必要があります

炭水化物の過剰摂取が虫歯の原因となるのに対し、ビタミンやミネラルの欠乏が歯周病を招きやすいという。が、何より恐ろしいのは、その“合併症”だ

歯周ポケットに溜まる細菌の数は1000億個にもなり、血管に侵入するとわずか90秒で全身に回ってしまいます。実際に動くのは数十万から数百万単位なのですが、食事のたびにそれだけの口腔菌が体内にばら撒かれるわけです。これは『歯原性菌血症』と呼ばれ、血管の老化を促進、その壁に付着して腫れ上がり、虚血性疾患を誘発します」(同)

脳血管が詰まって認知症を発症し、またアルツハイマー型認知症でも、この細菌が検出される例があるという。口内だけでは済まされない惨事が待ち受けているわけだ。

80歳で20本以上の歯を残そうと提唱している「8020推進財団」の深井穫博専務理事が言う。

「65歳以上の約4400人を4年間追跡調査した結果、健康な歯が20本未満で義歯も使用していない人は、20本以上残っている人に比べ、認知症の発症リスクが1・9倍になることが判明しています。また、平均年齢37・3歳の成人約1000人を対象にした4年間の調査では、歯周病が進行した人は、メタボのリスクが1・6倍に達するとの結果も得られているのです

そこで有効なのが、フッ素を用いた歯磨きとうがいである。

40代以降でも、この習慣を身につければ40~50%の虫歯予防効果が見込めます。加えて、歯周病対策には3カ月ごとに歯科で歯石除去などの専門的なケアを受けるのが理想です。これで年間に失う歯の本数を約0・1本に抑えられる。10年で1本だと、40~80歳までで4本で済み、“80歳20本”を達成することも可能です」(同)

参考 ディリー新潮  2016.01.25

EBTTjDcq4T2smF71445577871_14455789191 (1)ビタミンやミネラルの欠乏が歯周病を招きやすいという。

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