東大寺東塔跡→七重を補足する資料

 東大寺(奈良市)の東塔跡を発掘している同寺などの調査団は22日、中央に「七」の文字がある鎌倉時代の軒丸瓦が20枚以上出土したと発表した。文献では、東塔は高さ70~100メートルの巨大な七重塔とされ、調査団は「七重を示すデザインだろう。文献を補足する貴重な資料」としている

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東塔跡では境内整備に伴う昨年7~12月の発掘で創建時の奈良時代の基壇、再建された鎌倉時代の基壇の跡を確認屋根に載せられていた軒丸瓦はその際に出土し、直径約15センチで蓮華(れんげ)文の中央に「七」とあった。いずれも同じ鋳型で、再建時の13世紀初頭の製作とみられる

東塔は平安時代末の平氏による焼き打ちで焼失大勧進職の僧、重源(ちょうげん)が再建に着手し、臨済宗開祖である栄西の手を経てその弟子、行勇が1238(嘉禎4)年ごろ完成させた

八角九重塔があったとされる京都市の法勝寺跡で2010年に「九」を記した瓦片が出土し、この塔も栄西が再建に携わっている

調査団は東大寺の「七」の瓦は栄西が作らせたとみており、団長の鈴木嘉吉・元奈良文化財研究所長(建築史)は「重源は梵字(ぼんじ)入りの瓦を作らせており、数字瓦は栄西の個性だろう東塔再建に栄西が深く関わっていたことも示す興味深い発見だ」としている

出土した瓦は29日~5月13日、境内の東大寺ミュージアム(0742・20・5511)で公開する。【皆木成実】

毎日新聞 2016.04.23

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