未知の遺伝子異常を発見→慶応大

 副腎皮質ホルモンが欠乏する難病「先天性副腎低形成症」の原因となる遺伝子の異常を、慶応大医学部の研究チームが発見したこの遺伝子異常が、ホルモン欠乏以外にも、造血異常や成長障害などの症状にも関連していることも分かり、六つの症状の頭文字から「MIRAGE(ミラージュ)症候群」と名付けた。論文は17日までに、米科学誌ネイチャー・ジェネティクスに掲載された。

先天性副腎低形成症は生命維持に必要な副腎皮質ホルモンが欠乏する病気で、国内の推定患者数は約1000人。このうち3割は原因が分かっていないタイプだという

慶応大の長谷川奉延教授らは、原因が分かっていない患者24人のDNAを分析。11人がSAMD9という遺伝子に異常があることが分かった。この11人は、ホルモン欠乏以外にも、造血機能の異常や感染症に対する抵抗力低下など六つの症状が共通し、うち2人は骨髄異常による血液の病気も発症していた

研究チームは、培養細胞を使ってSAMD9遺伝子の機能を調べたところ、正常な遺伝子は細胞の増殖能力をやや弱めるだけだったが異常な遺伝子は細胞の増殖能力を著しく抑えてしまうことが判明臓器の形成不全など六つの症状につながる異常を引き起こすことが分かった

時事通信2016.05.17

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