最新鋭豪華客船→博多港に寄港

ミキ・ツーリストが日本総代理店を務める米Royal Caribbean International(RCI、ロイヤル・カリビアン)が運航する豪華客船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」が、6月27日に博多港(福岡)に入港船内において、福岡市港湾局による歓迎式典が開催されるとともに、旅行代理店および報道陣向けに船内の見学会が開催された

クァンタム・オブ・ザ・シーズは2014年11月に就航した世界第2位の大きさを誇る大型客船過去、日本に寄港した客船の中では総トン数、総乗客定員数が最大規模となる

クァンタム・オブ・ザ・シーズの概要

就航年2014年11月
総トン数16万7800トン
全長378m
全幅41m
喫水8.5m
海面からの高さ62.9m
最大乗客定員4905名
客室数2090室
乗組員1500名
巡航速度22.0ノット
船籍バハマ
造船所マイヤー・ベルフト(ドイツ

クァンタム・オブ・ザ・シーズの特徴は最新テクノロジー“スマート6”を採用、次世代の船旅を提供している点だ。具体的には以下の通り。

スマートチェックイン

乗船手続きをオンラインで行なうことでチェックインを簡略化。荷物に非接触ICチップ(RFIDタグ)を付けることで荷物の場所をオンラインでチェック可能。

スマートコンシェルジュ

従来から使われていたクルーズカード「SeaPass」に加え、RFID内蔵のリストバンド「WOWband」を発行。部屋の鍵や、レストランなどでの会計に利用可能。またレストランや寄港地でのツアー予約など、クルーズバケーションを自分で作ることができる専用スマホアプリ「ロイヤルiQ」を提供する。

スマートコネクト

衛星通信を利用することで地上と変わらない高速通信を提供

スマートエクスペリエンス

ロボットアームがカクテルを作る「バイオニックバー」、6台のモニターをロボットアームが動かしてショーを盛り上げるラウンジ「TWO70°(ツーセブンティーディグリー)」など、最新の映像技術や舞台装置を採用。海の見えない内側の客室には壁面にスクリーンを装備し、航海中のリアルタイム映像を映し出す「バーチャルバルコニー」を採用

スマートサービス

全乗組員にタブレットを支給乗客の食事の嗜好やマッサージの好みなどを記録することで質の高いサービスを提供する

スマートサスティナビリティ

高度な設計により省エネを徹底船内の照明にLEDを採用するだけでなくモーションセンサーにより明るさを調節。また、ゴミのリサイクルシステムを導入するなど環境にも配慮している

そのほか、アメリカン、アジア、フレンチなど異なる味覚が楽しめる6つのメインダイニングを備えるのも特徴だ。これは同社の船では初となる試みで、2回に分けられたディナータイムに、好きなレストランで食事が楽しめるようになっている

今回の寄港は、上海を発着地とする4泊5日の日中クルーズのためで、6月25日に上海を出航、博多港には7時に着岸し当日の22時に離岸、27日に上海に戻るスケジュール乗客は中国約4150名、台湾約50名、アメリカ約50名、その他約200名の計4450名となる

同船は今後、博多港に26回、鳥取県の境港に1回(7月2日)、長崎港に17回(7月9日ほか)、熊本八代港に4回(7月23日ほか)、那覇港に12回(8月1日ほか)、広島港に2回(8月15日ほか)、宮崎油津港に1回(8月16日)、横浜大黒ふ頭に1回(8月27日)、神戸港に1回(8月28日)の寄港が予定されている

■ 初入港歓迎式典

クァンタム・オブ・ザ・シーズは6時過ぎに博多港に入港、接岸。4500名あまりの乗客は、船内での入国審査の後、続々と下船。ふ頭に用意された60台あまりのバスに分乗し、太宰府や福岡市内など思い思いのエリアへと観光に出かけていった。その後、入れ替わりに関係者や報道陣が乗船、船内後部にあるラウンジ「TWO70°」において初入港歓迎式典が開催された。

式典の主催者として壇上に登った福岡市 副市長 中園政直氏は「このたびはクァンタム・オブ・ザ・シーズの日本最初の入港地として博多港に寄港していただき大変喜ばしく思っております。クァンタム・オブ・ザ・シーズはアジア最大の超大型船であり、過去、日本の港に寄港した客船の中で最大の規模でございます。迎えるに当りましては博多港といたしましても大きなチャレンジでございましたが、ご列席の関係者の皆様を始め、多くの方々のご尽力の元、実現することができました」と挨拶。

続けて「ロイヤル・カリビアン・インターナショナルはクルーズ業界の先駆者として、アジアクルーズ市場を大きく発展させてこられました。そしてここ博多港におきましては、2008年のラプソディ・オブ・ザ・シーズの初寄港以来、多大なるご協力を賜り、今では日本でも有数のクルーズポートに成長いたしました。今後とも良きパートナーとしてともにクルーズ市場の発展に寄与して参りたいと考えております」と述べた。

次いで、中央ふ頭の深さ不足により貨物中心の箱崎ふ頭への入港となったことについて「福岡市といたしましては今回ここ箱崎ふ頭でクァンタム・オブ・ザ・シーズをお迎えしておりますが、本日ご列席賜っております関係者の皆様にさらにお力添えを賜り、なるべく早い時期に、本年春にオープンいたしましたクルーズセンターがございます中央ふ頭において、より充実した受け入れ環境のもと、皆様をお迎えしたいと考えております」と、早い時期に対応したいとの意向を示した

最後に「福岡市はショッピングやイベントを楽しめる九州最大の商業都市であるとともに、美しい自然と新鮮で美味しい食べ物も楽しめる大変魅力的な都市でございます。今回の寄港に加え、今年も数多く寄港していただけると伺っております。ぜひ季節ごとに移ろいゆく福岡の景色も楽しんでいただきたいと考えております」と締めくくった。

国土交通省 港湾局長 大脇崇氏は「我が国に寄港するクルーズ船としては最新鋭、過去最大規模のクルーズ船になります。大きさを目の当たりにして驚いております」と感想を述べた後、「クルーズ振興は地域の活性化にも大きく貢献するものであり、私ども政府におきましては“クルーズ100万人時代”を目指してクルーズ船の受け入れ環境の整備などに積極的に取り組んでいるところでございます」とした。

ロイヤル・カリビアン側からは船長のSrecko Ban氏が登壇。「クァンタム・オブ・ザ・シーズは素晴らしい船で、とても特別な仕様を持っております。大きいだけではなく、さまざまな技術を駆使した革新的なクルーズ船です。本船は乗客約5000名が乗ることができ、新しいさまざまなアメニティを採り入れましたスマートシップとして素晴らしいテクノロジーを駆使して作られた船でございます。今日は博多港という素晴らしい港に寄港することができ、大変嬉しく思っております。博多港には今後多くの寄港を予定しておりますので、関係者の皆様と協力して一緒にやっていきたいと考えております」と語った

次いでロイヤル・カリビアン・インターナショナル中国 営業・マーケティング部長 北東アジア担当 Thomas WANG氏が登壇。「日本は世界の中でも魅力的な寄港地で、中国の人々には大変好まれており、好評をいただいています。本当に日本と日本の人々が大好きで、福岡は素晴らしい街だと思います。今後ももっと福岡に船を運航していきたいと思っております」と、福岡が人気の寄港地であることを示唆

また、同社は情熱を持ってクルーズ業界に取り組んでおり、アジアにクァンタム・オブ・ザ・シーズをはじめ「マリナー・オブ・ザ・シーズ」「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」「レジェンド・オブ・ザ・シーズ」、そして2016年にデビューが決まっている「オベーション・オブ・ザ・シーズ」と、大型の客船を配船していることをアピール。北アジアを重要なマーケットとして認識している点を強調した

また、現状でクァンタム・オブ・ザ・シーズは日本からのツアーが設けられていないものの「2015年には25泊、日本の大型連休にクルーズを行ないまして約1万人のお客様に体験していただくことができました。2016年も大型連休の時期に、大型の船を配船し、日本のお客様にロイヤル・カリビアンの世界を楽しんでいただきたいと考えております」と、別の船によるツアーが予定されていることも明らかにした。

■ クァンタム・オブ・ザ・シーズの船内を紹介

歓迎式典に続いて行なわれた船内見学会は、時間の関係で主要な施設を回るのみとなった。

船内の主な施設

デッキ16ノーススター(海上展望カプセル)、船上サーフィンなど
デッキ15スパフィットネスセンター、ジョギングトラックなど
デッキ14プール、ジャグジーなど
デッキ13~6客室、ラウンジTWO70°(デッキ5~6)
デッキ5ロイヤル・エスプラネード、シアター(デッキ3~5)、レストラン、バーなど
デッキ4受付、ワインバー、カフェプロムナードなど
デッキ3カジノ、ミュージックホール、客室など

□ デッキ14~16

オープン構造となる上部デッキで、アクティビティやエンターテインメント系の施設が用意される。目玉となるのは「ノース・スター」と「リップコード・バイ・アイフライ(RipCord by iFLY)」だ

どちらも洋上初となる施設で、前者はカプセルに乗って洋上92mのパノラマを楽しめるもの、後者はスカイダイビングを体験できるシミュレータだ。そのほか同社の船ではお馴染みの船上サーフィン施設「フローライダー」、スパやフィットネス、エステといった施設も用意されている

□ デッキ5

クァンタム・オブ・ザ・シーズならではの最新設備が備えられているのがこのフロア。270度の展望を楽しめるラウンジ「TWO70°」、2台のロボットがカクテルを作ってくれる「バイオニックバー」は、ここでしか楽しむことができないもの。そのほか、カバーチャージ(席料)が必要となるスペシャリティレストランやバーがいくつも用意されており、好みや気分に応じてさまざまな味覚を楽しめる。

□ デッキ4

吹き抜けのあるアーケード「ロイヤル・エスプラネード」が広がる。時計や宝飾品が並ぶショップやカフェ、パティスリーなどが軒を連ね、リゾート気分を満喫することができる。アメリカ郷土料理を提供する「アメリカン・アイコン・グリル」、アジア料理を提供する「シルク」と2つのメインダイニングも。

□ デッキ3

中央から前方にはスタンダードクラスの客室。後部には創作料理を提供する「シック」、フレンチ・ヨーロピアン料理を提供する「ザ・グランデ」と2つのメインダイニングを配置。クルーズ船ならではのカジノも用意されている

参考 impress wotch  2015.07.02

【関連する記事】