日本産牛肉→輸入拡大を米欧に要請へ

政府は環太平洋パートナーシップ協定(TPP)をはじめとする通商交渉で、日本産牛肉の関税引き下げなど輸入拡大策を各国に求める方針を固めた

世界の和食ブームを背景に日本産牛肉の輸出増加が見込まれるためで、TPPでは米国に対して牛肉を低関税で輸入する枠の拡大を要請。通商交渉で日本は各国から農産品市場の開放を迫られ、守勢に立たされているが、牛肉などの輸出拡大を見込める品目については攻めの交渉姿勢を示す構えだ

日本の牛肉輸出は、2000年以降の口蹄疫(こうていえき)や牛海綿状脳症(BSE)の発生によって各国が輸入禁止の措置をとるなど低迷が続いてきた。しかし、12年に米国が輸入を再開したほか、昨年は欧州連合(EU)なども輸入を解禁。日本食ブームの中で高品質の日本産和牛の需要が伸びており、13年の牛肉輸出量は909トン(輸出額は約58億円)と過去最高を記録。14年も11月までの累計で約1081トン(同約71億円)と、すでに前年の記録を更新した

このうち、世界最大の牛肉消費地である米国向けの牛肉輸出量は14年1〜11月に約131トンと過去最高を更新し、今後も伸びが見込まれる。しかし米国は日本に対し、年間200トンを上限とする低関税輸入枠を設けている

200トンまでは価格に関係なく牛肉1キロあたり4.4セントの関税がかかるだけだが、上限を超えた場合は26.4%の高関税が課せられる仕組みになっている

このまま順調に米国向けの牛肉輸出が増加すれば、200トンの枠を超える可能性が高いため、米国側に枠の拡大を求める。EUも牛肉には10%超の関税をかけていることから、経済連携協定(EPA)交渉で、関税引き下げが課題となる見通しだ。

政府は成長戦略の一環として、農水産品輸出を20年までに1兆円に拡大する目標を掲げ、このうち牛肉は250億円(4000トン相当)を目指している

目標達成のために関税などの貿易障壁の削減のほか、消費量が多い米国や欧州で重点的に日本産牛肉の販売促進策を展開する方針だ。

参考 毎日新聞 2015.01.01

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