日本海をエネルギー拠点に

京都府北部でのエネルギー関連のインフラ整備を目指し、府は9日、日本海側で調査が進む次世代の国産エネルギー資源として期待されるメタンハイドレートと、液化天然ガス(LNG)基地やパイプラインの整備に関する会合を相次いで開いた
■メタンハイドレート、年度内に分布調査終了
メタンハイドレートに関するフォーラムは京都市下京区で開かれた資源エネルギー庁石油・天然ガス課の定光裕樹課長が日本海側での開発状況について、2015年度に海底での分布や地質の調査を終え、16年度から資源回収の技術開発にも着手すると報告した
この中で、16年度予算編成に向け、前年度を上回る150億円を要求していると説明、「実用化には10~20年かかるが、(資源輸出国の)ロシアや中東との資源外交で力関係を変える潜在力がある」と強調した
意見交換では、京都府の山田啓二知事や新潟県の泉田裕彦知事らが、「厳しい現状にある日本海側にとって大きな希望だ」などと述べ資源の研究開発では地元の企業や研究機関を活用するよう求めた
フォーラムは、府など10府県でつくる「海洋エネルギー資源開発促進日本海連合」が府内では初めて催し、市民ら約250人が聞いた。メタンハイドレートについて、政府は23年度以降の商用化を目指し、太平洋側や、丹後半島沖を含めた日本海側で試掘調査を進めている。
■LNG、10年後にパイプラインを
液化天然ガス(LNG)など日本海側のエネルギーのインフラ整備に関する兵庫県や事業者との研究会は同市上京区であり、早期に研究の成果をまとめ、国に提案する方針を示した。国の来年度予算編成を意識し、「11月ごろまでにたたき台をつくりたい」とした。
府は、日本海側からのエネルギー供給について、京都舞鶴港(舞鶴市)にLNG基地を設け、阪神地区ともつながるパイプラインを整備することを想定している。会合では山口寛士府環境部長が、次世代資源メタンハイドレートや天然ガスをめぐる国の動きに触れ、「早い時期に研究会の成果を提案し、10年後の実現につなげたい」と述べた
会合で座長に選出された内藤克彦・京都大大学院特任教授は、日本のパイプライン整備が諸外国と比べて遅れていると指摘。ガス価格の高止まりなど弊害を挙げ、「北近畿から北陸にかけてパイプラインが整備され、関東や京阪神と接続すれば世界標準に近くなる」と述べた

参考 京都新聞 2015.09.09

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