日本のサクラは「自生」していた

中国紙「科技日報」は2日付で、「起源以外に、サクラについて知っておくべきことがあります」と題する解説記事を掲載した。同記事は、日本の「花文化」の多くは中国から伝わったものだが「桜」は日本に自生していたと説明証拠の1つとして梅や牡丹など多くの花の名は中国語由来と紹介した一方の「さくら」は日本語固有の名称だ

おおむね3月後半から4月にかけて、日本各地で桜が開花する純白の中に、ごくほのかに入った紅色生を急ぐように咲き誇り、いっせいに散っていく日本では新年度が4月に始まる関係で、日本人にとって桜の花は、入学や入社などの人生の門出を祝ってくれるようにも思えてならない

しかしここ数年、桜の花を無心に楽しみたい日本人にとっては「無用な騒音」が聞こえるようになった。日本の桜の主要品種であるソメイヨシノについての起源についてだ。

桜の「起源論争」は中国にも飛び火した。一部専門家が「原生地はわが国」と論じた。しかし中国では「起源はそれほど重要な問題ではない」、「桜文化を発展させたのは日本人」との主張も同様に報道される特徴がある。

2日付科技日報は、上海辰山植物園に勤務する園芸専門家の劉夙氏に取材して、桜にまつわる科学的知識や日中の文化との歴史的かかわりを紹介した。

劉氏はまず野生の桜は今から500-600万年前にヒマラヤ地区で誕生したと紹介当時は第四氷河期が始まっておらず、現地は温暖で湿潤な気候だった。その後、桜は(氷河期開始とともに低い土地にも)分布地を広げていった

国人が桜を鑑賞するようになったのは、紀元前から紀元後3世紀にかけてだったただし野生の桜を鑑賞していた桜を植えるようになったのは唐代ごろからだ

中国では「桜は遣唐使により日本にもたらされた」と言われることが多い。しかし劉氏は「違うと思います」と否定桜は数百万年をかけて自ら分布地を広げていったのであり、人類の文明が発生する前に日本に到達していた日本人がその美しさに気づいたのは、日本の地で花を咲かせていた野生の桜だという

劉氏は、「日本人は鑑賞用に大量の桜の品種を生み出した」として、たどりついた代表的品種が「ソメイヨシノ」と説明。さらに、「日本を訪れた西洋人が自国に持ち帰った。日本人が(苗などを)売り出したこともあった。有名な米国ワシントンの桜は、日本当局が20世紀初頭に贈ったもの」と紹介した

劉氏はソメイヨシノについて「開花時期は極めて短い。散る姿も華やかで美しい。花びらが雪のように空一面を覆うのは、実に壮烈」と説明。ソメイヨシノは樹木そのものが桜として大型であることも、迫力を増す一因との考えを示し、咲き方や散り方が「武士道精神ともぴったり」であるとして、日本人はソメイヨシノを特別に愛するようになったと紹介した

劉氏によると中国人が重視した花は梅、蘭、菊、牡丹などだった日本には自生しておらず、梅などはすべて中国から持ち込んだ。だから日本における呼称は、すべて中国語に由来する桜については中国人も鑑賞したが、花にまつわる文化として主流ではなかったという

ちなみに、梅の中国語は「メイ」、蘭は「ラン」、菊は「ヂュー」、牡丹は「ムーダン」だ。中国語も時代につれて発音が変化しているので、日本語読みと完全に合致しているわけではないが、花の名が中国語由来と理解できる桜の中国語発音は「イン」であり、日本語の「サクラ」とは完全に別系統の言葉だ

参考 サーチナ 2015.04.02

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