新日鉄住金→大型コンテナ船の新厚板開発

新日鉄住金は16日、大型コンテナ船の船体の亀裂発生防止規定の厳格化に対応し、亀裂リスクに対して二重に安全な厚板を開発したと発表した亀裂の発生自体を抑制できる上、万が一発生した場合も亀裂の伝播を停止できる両特性を保証する船級承認を世界で初めて取得しており、2016年1月以降に実船適用される見通し二重の安全性により国際規定の検査を簡素化でき、造船会社にとっては船舶建造時の手間やコストを削減できる利点がある

開発鋼の降伏強度は390メガパスカル(40キログラム級)コンテナ船で構造上重要な開口部のアッパーデッキ、ハッチサイドコーミングに使われる世界5大船級の一つでコンテナ船に強い欧州DnV―GL船級協会から5月に承認取得した最大板厚は100ミリ
 開発鋼は脆性亀裂の伝播停止特性(BCA)と発生抑止特性(CTOD)を兼ね備える製造拠点は大分製鉄所。鹿島製鉄所でも生産を検討する今後、47キロ級も開発し承認取得を目指す47キロ級については海外鉄鋼会社で取得例がある
コンテナ船は大型化に伴い重要部材の板厚が増しているただ板厚が厚くなると発生した亀裂が停止せず船体を貫通するリスクがあるため、国際船級協会連合(IACS)は13年に新たに規定を策定14年以降の契約船を対象に、船体の重要部位へのBCA鋼適用と、船舶建造時の溶接部超音波探傷検査の厳格化を義務付けていた
開発鋼はBCAに加えてCTOD保証も兼ね備えるため、検査の厳格化を免除できる
 CTOD保証は主に海洋構造物やタンク向け厚板で求められる新日鉄住金は旧住金が海構向けで豊富な実績があり、旧新日鉄の造船用BCA鋼の技術と組み合わせて開発に成功した
コンテナ船では16年以降、コンテナを2万TEU(20フィートコンテナ換算)積載する超大型船が相次ぎ投入される見通しという2万TEU規模の場合厚板使用量は約4万トンで、このうち開発鋼は1千~2千トン使われる

参考 鉄鋼新聞 2015.09.17

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