新型てんかん治療薬の国内販売

第一三共(株)とベルギーのUCBバイオファーマ社は、てんかん治療薬「ラコサミド」を日本において共同で商業化する契約を締結しました
◆部分発作を伴うてんかんに有効
ラコサミドは、「部分発作」を伴うてんかん(POS)の薬ですPOSの成人患者に対して抗てんかん薬と併用することで優れた発作抑制効果を示し、安全性も高いと言われています

2008年9月、EUで初めて発売された比較的新しい薬で、現在では欧米をはじめとする世界44カ国のてんかん患者に提供されています。2014年10月28日、UCBが実施した臨床試験の結果により、部分発作の頻度を低下させるというラコサミドの有効性が確認されました。現時点ではラコサミドは日本でてんかん治療薬としての承認を取得していないため、UCBはこの臨床結果に基づき、2015年に日本において成人患者の部分発作に対する併用療法を承認申請する計画です

◆てんかんとはどんな病気か
てんかんは世界中で約6500万人の患者がいる脳の病気で、「24時間以上の間隔をおいて非誘発性発作が2回以上起る」または「1回の非誘発性(または反射性)発作があり、その後10年間さらに発作が起る可能性があること」と定義されます。この発作は脳細胞のネットワークの異常な神経活動(放電)により引き起こされるもので、脳の一部が過剰放電する「部分発作」と、脳全体が過剰放電する「全般発作」に分けられます。部分発作では、過剰放電が起こる脳の部位に応じて、運動発作、感覚発作、自律神経、精神発作などが起こります。一方、全般発作では欠神発作、ミオクロニー発作、間代発作、強直発作、強直間代発作、失立発作などが起こります。痙攣や失神を伴うことも多いため、症状が重い場合は日常生活にも支障をきたす場合もあります。

◆ラコサミドの効果に期待
てんかんは完治(寛解)することもありますが、どのようなメカニズムで治るのかはわかっていない部分もあります。また、現在てんかんを直接的に治療する薬はありません

ラコサミドを含め、抗てんかん薬はあくまで発作を抑える薬なのです。しかし薬の服用によって2~3年ほど無発作の状態が続くと、そのまま寛解するケースもあるようです。ラコサミドによって症状が改善する人が増えることに期待したいですね。

参考 Mocosuku編集部 2014.12.01

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