政権交代近づく台湾→AIIBに不参加

台湾が中国主導のAIIB(アジアインフラ投資銀行)について、馬英九政権下での参加申請を見送る方針を明らかにした。5月に台湾独立志向が強い民主進歩党の蔡英文政権が発足するため、台湾のAIIB参加は当面無くなった。G7(先進7カ国)外相会合で、中国の軍事的覇権主義が批判されるなか、経済分野でも中国の孤立化が加速するのか

中国と台湾がギクシャクしている

 AIIBの金立群総裁が最近「台湾の主権は中国にある」とし、AIIBに直接申請するのではなく「中国財政省を通じた申請が必要だ」と明言したのだこれに対し、台湾財政部(財務省)は「台湾の尊厳を損ねる」と猛反発した

財政部は12日夜の声明で、金総裁の発言に「遺憾」を表明した参加には台湾の尊厳や中国との平等を維持する原則が前提となると強調した

さらに、台湾当局は13日までに、ケニアで詐欺事件に関与した台湾人計45人が、中国に強制送還されたとして中国側に抗議した。中国外務省が、送還を「各国が『1つの中国』政策を堅持している」と評価したことにも反発している。

「親中過ぎる」と批判された国民党の馬政権はAIIBの創設メンバー入りを目指していたが、中国に拒否された馬政権はその後も「貿易自由化に不可欠」として参加を目指したが、政権交代が近づいたため、申請見送りに傾いた

AIIBの先行きは明るくない日米両国が参加していないことから、米国の債券格付け機関はジャンク(紙くず)債並みの信用度しか認めていない

加えて、AIIBの創設メンバーとなった、英国やフランス、ドイツ、イタリアは、広島市でのG7外相会合で、日米とともに軍事的覇権を強める中国への懸念や反対を示す声明に合意した

「米中新冷戦」が指摘されるなか、中国を取り巻く環境は大きく変わりつつあるようだ

夕刊フジ2016.04.13

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