慰安婦問題→日本に法的責任は求めず

交渉が停滞、現実的な戦略

 旧日本軍の慰安婦問題をめぐる韓国最大の支援団体・韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会(挺対協)が日本政府に対して立法措置による賠償など「法的責任」に基づいた対応を求めてきた従来方針を転換したことが分かった代わりに「政府と軍の関与の認定」や「政府による賠償」などを盛り込み、要求を緩めた日本政府は慰安婦問題で人道的対応の必要性は認めているが、50年前の日韓条約などを背景に法的責任は否定交渉が停滞する中、挺対協は現実的な戦略を選んだと言える

挺対協は慰安婦問題をめぐり、韓国政府の対応に大きな影響を与えている団体要求を緩和したのは元慰安婦が高齢化していることに加え、従来の要求では「法的に解決済み」とする日本政府と平行線が続く可能性が高いためとみられる

政府の賠償や謝罪の要求は変えず

 今回の要求は《1》当時の政府と軍が慰安所を設置し、管理した点の認定《2》女性が本人の意思に反して慰安婦になり、強制的な状況に置かれたことの認定《3》人権侵害の認定《4》明確な政府公式謝罪《5》政府による被害者賠償―などこのうち《5》以外は1993年の河野談話やその後の日本政府の対応におおむね含まれている

日韓の慰安婦関連団体の連合体は昨年6月にこの方針をまとめていたが、挺対協の尹美香(ユンミヒャン)代表が23日、同団体の方針として示した。

挺対協はこれまで、日本政府の「法的責任」を追及し、《1》慰安婦制度を犯罪事実として認定《2》国会決議による謝罪《3》法的賠償《4》責任者の処罰―などの対応を求めてきたが犯罪としての扱いは求めず、立法措置も除外した一方、閣議決定などによる政府の賠償や謝罪を求めている点は変わらず、歴史教科書への記述や、真相究明も継続して要求している尹代表は「(法的責任を直接追及しなくても)提案内容で、実質的に日本の法的責任を明確にできる」とした

慰安婦問題に詳しい東京大学の和田春樹名誉教授は「被害者の求めにも対応しており(日韓間の)問題解決の基礎になる案だ」と評価している

参考 北海道新聞 2015.04.25

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