慢性疲労ってどういう状態なの?

厚生労働省が1998年に行った調査では、約6割の人が疲労感を自覚しながら生活していることが明らかになりました。その後、正式な調査は実施されていませんが、およそ7割の人が常に疲労感を抱えて生活しているとも言われています

こちらでは、慢性疲労を自覚している方に向けて、慢性的な疲労感を覚えるメカニズムと慢性疲労症候群のリスクについて解説しています。十分な休息をとっても強い疲れがとれない…という方は、慢性疲労症候群の可能性も考慮して、まずは自分の疲労度合いをきちんと自覚することが大切です
■慢性疲労のメカニズムとは

疲労を引き起こす大きな原因の1つに、活性酸素による細胞の酸化ストレスがあげられます肉体疲労なら筋肉細胞、精神疲労なら神経細胞が酸化され、傷ついてしまうのですここに、さらなるオーバーワークで負荷がかかると、酸化された箇所を還元して修復する作業が追いつきません。これが疲労の発生メカニズムです

修復に必要なエネルギー源はアデノシン三リン酸(ATP)という物質ですが、傷ついた箇所が多ければ、それだけ大量のATPが必要になります。そのため、あまりに疲労した状態が続くと、ATPや修復に必要な物質が足りず、細胞は傷ついたまま…。これが慢性疲労の原因になるのです。

要するに慢性疲労は疲れきって傷ついた箇所を修復する余裕がなく、十分に回復しないまま、さらなる疲労が積み重なった状態と言えます
■悪化すると大変!慢性疲労症候群

常に強い疲労感や倦怠感に苛まれ、日常生活にも支障を感じるようであれば、それは慢性疲労症候群かもしれません。

慢性疲労症候群とはこれまで健康に生活していた人が、ある日突然、極度の疲労感や倦怠感により6カ月以上正常な社会生活が送れなくなる状態で、その発症メカニズムは完全には明らかになっていません。慢性疲労症候群の人は、ちょっとした負荷がかかっただけで、脳が強い負担を感じてしまいます。そして、その負担が原因で炎症が起きかねないのです。
■慢性疲労症候群の現状

慢性疲労症候群によって生じる脳の炎症は、既存の抗炎症薬で改善できるとは限らず、有効な治療法が確立されていないのが現状です

わかっているのは、何らかの強いストレスに対峙したとき、それを適当にごまかせず、とことん突き詰めて抱え込んでしまう人ほど慢性疲労症候群に罹患しやすいということ。つまり、抑うつや引きこもりなどの精神症状と同じ傾向をもっているのです

また、睡眠リズムが不規則になると発症リスクが上昇することが指摘されているため、規則正しい生活を心がけて予防する…という考え方が重要でしょう。肌の再生をうながす成長ホルモンは、ほとんどが夜間睡眠中に分泌されますアンチエイジングのためにも睡眠リズムはとても大切だと心得ましょう

その上で、強い疲労感があるときには無理して悪化させるのを避け、適度に休息をとることが大切です

ヘルスケア大学2016.04.03

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