弥生後期の人形土器→頭部2点出土

群馬県の高崎市教委は2日若田坂上遺跡(同市若田町)の発掘調査で、弥生時代後期(2~3世紀前半)の人形土器の頭部2点が出土したと発表した。群馬県と長野県で出土例があるが、状態のいい頭部が2個まとまって見つかるのは初めて。市教委は「当時の人々の実像をうかがえる貴重な発見」としている。

◎葬送儀礼に使用か 群馬・長野特有の文化

 人形土器は上部に人の頭や腕をかたどった容器で、葬送儀礼に使われたと考えられている一つの文化圏を形成していた群馬県西部と長野県に特有のものという。これまでに頭部は両県で計17例確認され、頭部全体が残るのは4例しかなかった

 今回の発掘調査で弥生時代の墓が5基見つかり、そのうち1基から2点が出土した。一つは縦11.2センチ、横10.5センチ、奥行き6.8センチで耳たぶに耳飾りを付けるためとみられる穴がある。もう一方は縦9.4センチ、横8.0センチ、奥行き6.5センチで鼻の穴が表現されていた。

 渡来系の宗教が日本に入る以前の物であることから、市教委は「古い日本人の死者に対する思いや宗教観を考える上で参考になる」と説明。2点の大きさや表現の違いについては「性別や性格の違いなどいろいろと想像できるが、確証はない」とした。

 この墓からは鉄製の腕輪も出土していて地域のリーダーの墓である可能性があるという

 人形土器は11日から8月21日まで、市観音塚考古資料館(同市八幡町)で特別展示される。

 発掘調査は八幡霊園の拡張工事に伴うもので、2014年度から行われている

上毛新聞2016.06.03

  images-3-48-150x150images

【関連する記事】