市販ヨーグルト→効能・効果の選び方

 今回のテーマは「ヨーグルト」である。「健康に役立つ食品と言えば? 」と聞かれれば、おそらく誰もが何番目かに「ヨーグルト」を挙げるほど、健康イメージの強い食品と言ってよいだろう。それは、「発酵食品はからだにいい」「乳酸菌は腸に効く」と巷で信じられているからであり、実際にそのような研究結果も数多く存在する

【表はこちら】

ところが、である。その一方で、「ヨーグルトがからだにいいのは当たり前」であるが故か、それぞれのヨーグルトに含まれている乳酸菌の種類や、乳酸菌ごとの効果・効能の違いについては、あまり気にされていないような気がする

極端に言えば、「ヨーグルトはからだにいいんだから、安ければ買っちゃえ」みたいな、価格を見てついで買いされることが多いのではないだろうか

そこで今回は、細かい話――メカニズムやデータに関する科学的な話には目を瞑り、「期待できる効果・効能」「乳酸菌の種類」「各ヨーグルト商品に含まれる乳酸菌の種類」の3つを紐付けて明示することで、どういう疾患ならどの商品を選べばよいのか、これを明らかにすることを主眼にしたい。

ただし、対象とする疾患(目的)からは、「がん(予防)」と「ダイエット」は除いている。たとえば、医者から「あなたは血糖値が高いですね」と言われれば、「○○ヨーグルトを毎日少しずつ飲むようにしてみよう」と思うかもしれないが、「あなた、××がんですね」と言われれば、「ヨーグルトで改善しよう」などと悠長なことは言っていられないはずだ。つまり、診断の事後でも役立てられる疾患を対象としたい。

また、ダイエットについては、玉石混淆であっても他の方法が数多あるだけでなく、たとえヨーグルトでも、今の食事に単純にプラスするだけでは総カロリーは増えるわけで、効果のほどは眉唾なものになってしまう

よって、本稿では以下の疾患を対象とした。

・便秘予防・解消
・潰瘍性大腸炎の改善
・免疫力強化
・花粉症予防・改善
・アトピー性皮膚炎の改善
・肌荒れ改善
・血糖値上昇の抑制
・コレステロール値の低下

当初、「高血圧」も候補に入れていたのであるが、以下に述べる理由で外さざるを得なかった。

● 一目でわかる! 症状別に選ぶヨーグルトの効果・効能

今回の記事の目的は、疾患-菌種-商品を結び付けることにあるが、高額のサプリメントは取り上げたくないことから、スーパーやコンビニで手に入る数百円レベルまでの商品に限定した。その結果、高血圧に該当する商品が見つからず、対象とする疾患から除外せざるを得なかった※。

※ただし、乳酸菌そのものではないが、カルピス乳酸菌(ラクトバチルス・ヘルベティカス)由来のLTP(ラクトリペプチド)が高血圧症に適しているとして、「カルピス酸乳 アミールS」が特定保健用食品となっている

また、最近注目されている「歯周病・口臭予防」に関しても同様であるが、こちらについては、補遺として最後に簡単に紹介したい。

では、さっそくではあるが、表1が効果・効能ごとに整理したものである。

 ◆表1:効果・効能別商品一覧

表1を見て気がつかれると思うが、ほぼ全ての商品が1種類だけの乳酸菌を使用している。つまり、基本的に菌種と商品は1:1の関係にある。その一方で、複数の疾患に対応している菌種、すなわち商品は多い。そこで、表1を商品別に整理し直してみたのが表2である。

 ◆表2:商品別の菌種と効果・効能

 表1を見ながら、第1ターゲットにする疾患を決めて、その疾患に適合する商品を確認し、表2でそのそれぞれの商品が他のどんな疾患にも適合するかを見て……というようにすれば、ご自身にとってどの商品がいちばん合いそうか、およそお分かりいただけるだろう。

たとえば筆者なら、花粉症改善が最優先であるから、「おいしいカスピ海 特選生乳100%」「小岩井 大人の元気ヨーグルト」「たっぷりいちごヨーグルト」「ドリンクヨーグルト おなかへGG! 」「乳酸菌のチカラ プレーン HSK201」「ハイハイン」「森永ビヒダスプレーンヨーグルトBB536」「ヤクルト各種」の8種類が候補になる。

そして、「花粉症の次に気になるのはコレステロール値だから……『おいしいカスピ海』がよさそうかなあ」――といった具合に参考にしていただければ幸甚である。

● 気になる歯周病・口臭予防に効果がある商品も

閑話休題。昨年の秋あたりからちょこちょこ歯医者に通っているのだが、そこに貼られているポスターから、歯周病予防などに効果のある乳酸菌が存在するということを知った。

そこで、本稿の執筆を機会に少しだけ調べてみたところ、乳酸菌のなかでもLS1菌とロイテリ菌というのがいいらしい

ただ、いずれの菌種も一般的なヨーグルトには使われておらず、数千円(1ヵ月あたり)のサプリメントを使用することになる

しかしながら、歯周病やこれに起因する口臭は、加齢臭とともに中高年男性には見過ごせないことだろう。関心を持たれた方は、楽天やamazonなどで検索してみられてはいかがだろうか。

(吉田克己)

ダイヤモンド・オンライン2016.06.04

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