少女→なぜ2年間逃げられず

 女子生徒はなぜ、2年もの間逃げ出すことができなかったのか監禁されていたとみられる寺内樺風(かぶ)容疑者(23)の自宅マンションは東京都中野区の住宅街の一角や千葉県内にあり、閑散とした場所ではなかった。専門家は「物理的に脱出を困難にしていた可能性がある」と指摘した。

寺内容疑者の自宅付近の住人によると、マンションは単身者用で、寺内容疑者の部屋は3階建ての1階部分。引っ越してきたのは最近とみられ、近所付き合いはほとんどなかったという。住人の女性は「すれ違ったときにあいさつしたことはあったが、返ってこなかった。部屋はずっと電気がつきっぱなしだった」と証言する

住人の入れ替わりが激しく、互いに干渉することも少なかったのだろう。ちょっとした物音がしても、周囲が気がつかなかったのでは」

東京工業大の影山任佐(じんすけ)名誉教授(犯罪精神病理学)はこうした住環境も、事件発覚が遅れたことに影響したとみている。「誘拐当初は逃げ出さないように、身体的な拘束を加えていた可能性がある」とした上で、「女子生徒の通信手段を断つなどの工作も考えられる」と推測した

一般論として、小さな子供でもない女子中学生は体力があり、外部から厳重に鍵を掛けて物理的に脱出ができないようにしていた可能性がある」と分析するのは、奈良女子大の岡本英生(ひでお)教授(犯罪心理学)。今後、同様の誘拐事件を防ぐうえでも「女子生徒にどういう手口で声を掛けて誘拐したのか、明らかにする必要がある」と主張した。

一方、過去に女性が長期間監禁された事件では、被害者が犯人から繰り返し脅しや暴力を受け、「マインドコントロール」されていた例もあり、岡本教授も「慎重に経緯を調べるべきだ」と話した

産経新聞 2016.03.28

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