定年後も元気な人→40代は何を食べていた

定年後も元気な方というのは、どのような食生活を送っているのでしょうか

某大企業の周年イベントに呼んでいただいたときのことです。講演終了後に、もうすぐ80歳にもなる役員の方が、“1日3食分の食事を書き出してみましょう”というワークショップで書かれたご自分の食事記録を見せにいらしてくださいました。

【詳細画像または表】

● 見た目は60代!?  まもなく80歳の男性の食事

私の方までスタスタと歩いてこられるその動きや肌色を見る限り60代でも通りそうなその方のお食事はというと…。

<朝>
トースト、ヨーグルト、自家製梅ジャム、サラダ(ルッコラ・トマト・ヤングコーン・パプリカ・サニーレタス・アボカド・チーズ)と自家製バルサミコドレッシング・ゆで卵

<昼>
そば、納豆、桜えびと玉ねぎのかき揚げ、大根おろし、かれいの煮付け少し(昨晩の残り)

<夜>
ごはん、豚汁(ごぼう、れんこん、にんじん、こんにゃく、玉ねぎ、大根、里芋、生姜、豆腐、豚肉)、刺身、せりのお浸し、トマトとしそのサラダ、自家製蕗みそ

これらをご自身で作られているとのこと奥様は亡くなられて現在は一人暮らしをなさっているそうですが、食材を余らせがちな一人暮らしで、こんなにも品数が豊かな食事記録は今まで見たことがありません昔からお料理が好きで、週末には家族のために料理をすることも多かったそうです

とはいえ、これは本当に特別なケースです。定年後も元気でいるためには、働き盛りの頃から料理に慣れ、品数を多く作りましょう、しっかり食べましょう、という話ではありません。

ですが、定年後も元気な方、定年が近い会社役員の方とお話するとき多くの方が、仕事に対してはアグレッシブでも、こと自己管理に関しては、「45過ぎたあたりからお酒が残るように感じて…」など些細なことをきっかけに割と早いうちから“ある程度”は食生活で守りに入られていることに驚かされます

● 1日3食分の食事を書き出すだけで 自分の食生活は評価できる

60代で定年、という時間軸を考えたとき40代は“過去の食生活を断ち切る時期”、そして50代は“未来を見据える時期”であると捉えることが大切です。40代になってからも「まだ若い頃と同じくらい食べられる! 」と暴飲暴食を繰り返すのはもちろん、反対に50代になって「もう今更ね…」とあきらめるのも、とてももったいないことです。

では、40~50代の方が食生活で“ある程度の守り”に入るというのは、一体、どのようなことを指すのでしょうか

「栄養士に言われるまでもなく、自分でもわかる“しない方が良いこと”はしない

ということです。“しない方が良いこと”は人それぞれで、現在の食生活で何を変えたらいいか、と自分に問いかけたときに、一番に頭に思い浮かぶことがそれにあたると思います。何も思い浮かばない、という方は“した方が良いこと”に質問を変えてもOKです。

何も思い浮かばない、いろいろあってひとつに決められない、という方は、ぜひ、直近の1日3食分の食事を書き出してみましょう(ゆとりがあれば、3日分ほど)。

自分の食生活を可視化するための食事記録であれば、振り返ったときに摂っている食品数がある程度わかるものであれば十分です。

たとえば、ハンバーグの中身を分解して、ひき肉、卵、パン粉、などと書く必要はありませんが、付け合わせにブロッコリーがあったら、「茹でブロッコリー」などと書いておくとよいでしょう。カメラで撮ったときのように、目に見えるものを書いておくと、その食事全体の彩りがわかるので、バランスのチェックになります

そして、最初に食事記録を書く際には、かかった時間を計っていただきたいのです。1日分をお願いするワークショップは、通常、5分ほどの時間を使っています。大体、3~4分ほどでほとんどの方は終わりますが、中には1分もしないうちに終えられる方もいらっしゃいます。

書いてみて、どんな感じがしたでしょうか? 思い出すのに苦労した方…食をないがしろにしませんか? 1分もかからずに書ききってしまった方…食品数が少なすぎませんか? かかった時間もまた、ご自身の食生活のひとつの評価ポイントになります。

● 見た目は大丈夫な人ほど要注意!  メタボ・糖尿病予備軍にならないために

見た目には何も問題がない、という方も多いでしょう。ですが、「特に肥満でもないし、腹囲がひっかかっているわけでもない。だからメタボとは診断されていないけれど、高血圧・高血糖・脂質異常のうち2つ以上該当する」という“隠れメタボ”は現在、914万人にのぼると推定されています。そして、その隠れメタボの危険性を高める要因としては以下のことがあげられます。

□ 朝食を食べていない
□ 早食い
□ 就寝前に食事をする

……「朝食を食べていない」以外は、ビジネスパーソンにありがちなことですよね。また、以下の項目にチェックがひとつもつかないという方はそう多くないはずです。

□ 運動習慣がない
□ 動物性脂肪やコレステロールを含む食品を好んで食べている
□ ストレス過多

 実は、これは、動脈硬化や糖尿病などの危険因子のひとつとなる脂質異常が見られる人に多くみられる傾向です仕事のことだけを考えて自己管理を怠れば、私たちはリスクと同居しているようなものです

お腹にたまる上にお手頃価格なセットにありがちな麺類とどんぶりもののW炭水化物は、糖質の過剰摂取になりやすく、誰が考えてもヘルシーとはいいがたいものです

でも、カロリーさえ高くなければ、そんなに悪くない、と思ってしまっていませんか。

たとえカロリーが低くても、野菜や海藻がメインの副菜がなければ、食物繊維やビタミンなどの抗酸化物質、さまざまな生理機能を円滑にするミネラルも不足してしまいます

逆に、サラダだけでメインのおかずがない、となると、たんぱく質が不足して、免疫力が下がったり、ホルモンバランスが乱れたり、筋力が衰えたりします

自分の食事を把握することは、気づきを促し、自然と次の食事の選択が変わるきっかけになります。

 わかっているけれどやめられない、というのであれば、毎日実行できるような良い環境づくりを最初にしてしまいましょう。自宅のお茶碗のサイズを一回り小さくする、というのも手でしょうし、食パン4枚切りを1枚食べていたのだとしたら、6枚切り1枚にする、というのでもよいでしょう

当たり前のことのようですが、お酒や甘いものなどを自宅や職場のデスクに買い置きしない、ということも大事です。あったら飲んでしまうし、あったら食べてしまう。この法則に抗える方はそんなに多くありません。

長年してこなかったことを習慣にするのは難しいものです。子どもたちと一緒に朝食を食べていないな、と思う方は、週に何日かでも、できるだけその時間を作ってください。ご自身の健康づくりができるのも、お子様が未来のメタボ予備軍にならないような環境づくりができるのも、“今”、です

ダイヤモンド・オンライン 2016.03.21

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