妻のサインを見逃してきた夫の無関心

かつて夫婦が離婚する1番の理由は、「浮気」だったそれが今や夫の「無関心」になった。「無関心」といえば、心当たりの多い男性が多いのではないか。

例えば、もらったチケットや仕事の付き合いで、妻と一緒にコンサートなどに行く機会があったはず。準備をする妻に向かって「何をグズグズしているんだ。早くしろよ」などと言ってしまった、あるいは、苛立ちを覚えたことがあるという人は少なくないだろう。それこそ、妻への無関心なのだ

妻は、きっと着飾っていただろう。それは、一緒に出かけることが嬉しいからに他ならない。だが、妻に無関心な貴方はそれに気が付かないのだ。

そんな時に、まさか「何でそんな派手な格好しているんだ!」などと言おうものなら、今度は貴方が「一緒に墓に入りたくない」と、妻から三行半を叩きつけられることになるだろう

妻が「離婚したい」、一緒に墓に入りたくないと言うまでには、妻のサインを見逃してきた、夫による無関心の蓄積がある

勘違いしてはいけないのが、妻は決して夫のことが嫌いなわけではない。しかし、言葉に出して褒めて欲しいし、自分に興味を持って欲しい。些細な無関心の蓄積が、妻に、「墓に入りたくない」と言わせるのだ

蓄積は妻の「ゴールデンタイム」から始まる。「ゴールデンタイム」とは45歳から55歳までを指す。この時期は、夫は管理職となり忙しいし、子どもは自立する。親の介護はまだ発生しておらず、子どもの自立で、パート等の給料を自分に回せる金銭的余裕もある。妻は、時間的、精神的、金銭的余裕を持つことになる。しかし、妻にせっかく余裕ができても、妻のことを見ず、褒めず、挙句の果てには家政婦のように扱ってきた人も多いのではないか

夫が自分に接してこない結果、妻は、家族だけでなく、年長者を含めた多くのコミュニティで、コミュニケーションを取り、「死」についてのナマの情報を得る。この情報が、妻が終活にハマるきっかけになった

その後も無関心が原因の男女乖離は続く。「ゴールデンタイム」のあと、女性は、早ければ40代から、親、特に母親の介護と向き合ってきた。だから、老いや死をリアルに感じる

介護をしていた女性たちがショックに感じるのは、身の回りを片付けられていなかった母親の姿それを見て、自分が死ぬときは、片付けておこうと思うようになる

読者がいま60代で、妻への無関心を続けてきたのであれば、今更後悔しても遅いかもしれない。定年を迎え、会社というコミュニティを失った男性の回りには、一緒に過ごす人はほとんどいない。そこで、「家族や妻と過ごすぞ」と思っても、無関心の蓄積から、家族も妻も横にはいないかもしれない。終活へ女性がハマる姿は、日本の夫婦間の問題を投影しているとも言える。

ではこれから読者がどう過ごすべきか。簡単な事だ。妻に関心を持って接しよう今日からでも妻に声をかけ、スキンシップを図ろう別に言葉に心から感情を込める必要もないし、セックスが成立する必要もない

何気ない一言や触れ合いが、凝り固まった妻の心を溶かし、終末に向けた人生を一緒に過ごすきっかけとなるだろう

参考 WEDGE infinity  2014.10.21

 

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