女性から「セックスが上手」と言われる人

バーは、普段は話さない本音を、ちょっとだけ漏らしてしまうところ。今回のbar bossa林伸次さんのコラムは、林さんがバーカウンターのむこう側で聞いた、ちょっと大人な「セックス」についての本音のお話です。もし女性が相手の男性のセックスを下手だと思っても、なかなか指摘してはくれません。男性のみなさん、あなたのセックスは大丈夫ですか?

●セックスが上手いのはこんな男

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

ある女性がカウンターでこんなことを教えてくれました。

男性10人とセックスをしたら、2人が上手で8人が下手なのだそうです。でも、その8人に対しても女性は「フリ」をしてしまうから8人は自分も上手いと信じてしまう。そうするとその8人はいつまでたっても上達せずに、デフレスパイラルに陥るということです。

この2対8という割合、男性の方、気になりますよね。それで僕も気になったので、ことあるごとに女性たちにこの「2対8とデフレスパイラル」の正否を質問してみたんですね。するとほぼ全員が「その通り」と答えるんです。

ある謙虚な男性は「ああ、俺、8の方だ」と落ち込んでいました。まあ80%ということは、ほとんどの男性と言っても良いので、自分も8の方だと感じて当然です。もちろん僕も8の方だと思ったので、これまた多くの女性に「セックスが上手いってどんな人なの?」と質問してみました。気になりますよね。

もちろん様々な答えが返ってきたのですが、一番わかりやすかったのは「優秀なアスリートはみんな上手い」という証言です

あ、文化系のみなさん、あきらめないで続きを読んで下さいね。彼女たちの言う優秀なアスリートというのは、運動能力の高いゴリラみたいな「ガツンガツン系」ではないようです空間認識能力が高くて、「今、そこ」って時に完璧なパスを出せる人のことのようですよくバックで車を駐車するのが上手い男性がセックスが上手いって言われますよね。あれもそういうことなのだそうです。

それで、そうかあ、セックスが上手いって空間認識能力が高くて、女性が意図することを瞬時に感じ取って、絶妙なタイミングで行動に移せる能力なんだな、と理解して、その説を多くのお客さまに披露していると、また「林さん、何にもわかってないね」と言われてしまいました。

セックスが上手い男と付き合う方法

たくさんの恋愛をこなしてきた大人の男女に言わせると、「セックスは相性」なんだそうです。前の彼女がそれを好んだからと言って、同じことを新しい彼女にやっても喜ぶことはないという法則がありますよね。要するにそれこそが「二人の相性の問題」をあらわしているのだそうです

それでまた、「セックスの相性が良いってどんなことなんでしょうか?」とたくさんのお客さまに質問してみました。するとどうやら、相性が良い人って、例えば手を触ったり、キスをしただけで「あ、この人だ」ってわかるのだそうです。そして、同じようなことをしても、他の人よりもすごく気持ちよくて満足度が高いのだそうです

そしてさらに「相性が良い人ってどのくらいの割合でいるのでしょうか?」とこれまたたくさんのお客さまに聞いてみました。これまたみなさん大体同じで、「10~20人に1人くらいの確率」なのだそうです。そうですかあ、かなり確率としては低い方ですよね。経験人数が2、3人の人はまず出会えていないと考えた方がいいのかもしれません。逆に出会えた人は幸せですね。

ところで、ブラジル人って、付き合う前に一度セックスをするってご存知でしょうか。理由は「本当に好きになってしまってから、身体の相性が合わないってわかったらお互いが不幸だから」なんだそうです。なるほどなるほど。さすが恋愛先進国のブラジルですね。僕たち日本人が、何回かデートを重ねて「あ、この人の金銭感覚はちょっと合わない」とか「この人、すごいマザコンなんだ」とか発見して「付き合うのやめよう」って決めたりしますよね。それのもっともっと高度なことを、ブラジル人はしているということです

という話を冒頭の「男性は2が上手で8が下手」の話をしてくれた女性に伝えたところ、彼女、「そんなことは私はとっくの昔から知っている」とのことでした

彼女もブラジル人同様に、セックスのチャンスがあれば、よっぽどイヤなタイプではない限り、できるだけ試してみるそうです。理由はもちろん、「セックスはキスよりも食事よりもドライブのデートよりもメールのやりとりよりも、どんなことよりもその男性のことが理解できる」からなんだそうです

そう言われてみればそうだなあ、とは思うのですが、でもそんな風にたくさんの男性とすぐにセックスをしてしまうと、「誰とでも寝る女」とか「軽い女」とかいうイメージがついてしまわないでしょうか。僕は気になって彼女にそう質問してみました。

すると、彼女「女性の性が奪われる性だという発想自体が男性中心の考え方だ男性が私とセックスをして楽しんだというのと同時に私だって楽しんでるんだからそれはどちらも同じだ」ということでした

なるほど。しかし、「頭では理解できるのですが、どうも……」と僕がもごもご言っていると、「例えば野生の動物の世界だったら、色んな雄に『やりたい』と思われて、そして実際にしてしまうのが優秀な雌ですよね私はそうなりたいんです」だそうです

うーん、ぐうの音も出ませんでした。酒場のカウンターで働いていると勉強になりますね。

林伸次さんが初めての単著を出されることになりました。

『バーのマスターはなぜネクタイをしているのか?
僕が渋谷でワインバーを続けられた理由』

参考 cakes  2015.04.25

 

【関連する記事】