大腸がん→腸内細菌が予後関与

大腸がんには予後の良いものと悪いものの両タイプがあり、その原因には腸内細菌が関係している--。大阪大などのグループがこうした研究結果をまとめ、25日付の米医学誌ネイチャー・メディシンに掲載された。腸内細菌の調整による大腸がん治療につながる可能性がある

研究グループによると、大腸がん組織には、がん細胞を攻撃する免疫機能をつかさどるリンパ球の一種「T細胞」がある。T細胞のタイプについて109例で詳しく調べたところ、予後が悪い症例ではがん細胞への攻撃を抑えるタイプ(制御性T細胞)を多く含み、予後が良い症例では攻撃を後押しするタイプ(活性型T細胞)を多く含んでいた。

また、予後の良い症例では、腸内細菌ががん組織に入り込んで炎症を起こし、活性型T細胞を増加させていることが分かった細菌と炎症に対応するために免疫機能を高めようと活性型T細胞が増加し、その結果、がん細胞への攻撃力も高まったらしい

予後がどちらのタイプに該当するかは、がん組織の炎症を引き起こすたんぱく質の量を調べれば分かるという。大阪大の坂口志文教授(免疫学)は「大腸がんのタイプを分類できたことで、臨床現場がそれぞれの適切な治療法を考えるのに役に立つだろう」と話している。【大久保昂】

毎日新聞2016.04.26

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