変形性膝関節症って知っている?

変形性膝関節症に併発する病態として骨脆弱性軟骨下骨折という病態があります軟骨の摩耗や半月板の変性によって繰り返し骨にかかる荷重負荷によって大腿骨または脛骨の荷重面近くに骨折を生じることがあります。また、特発性骨壊死として発見される場合がありますので、通常の痛みとは異なる痛みを自覚した場合はMRI検査が必要です。また、末期関節症に対して行われる人工膝関節置換手術に伴う合併症も知っておかなければなりません人工関節手術はほとんどが高齢者に対して行われます。高齢者の場合、合併症を発症すると命に関わる危険性があるため、治療法を選ぶ際はそのリスクについて考慮する必要があります

ここからは、変形性膝関節症の手術で起こりやすい合併症について説明します。

 

■どのような場合に合併症が起こる?

変形性膝関節症は高齢になるほど患者数が増加する病気です。そして、高齢であるほど手術による合併症を起こす可能性も高くなります合併症を起こせば命に関わる危険もあるので、しっかりと理解しておかなければなりません

 

■術中・術後に起こり得る合併症

変形性膝関節症の治療では、次のような合併症が起こる可能性があります。それぞれの症状と予防対策をまとめました。

手術中・術後早期に起こりうる合併症

深部静脈血栓症手術中に出血を抑えるためのベルト(タニケット)を装着することで下肢の静脈の中に血栓という血の固まりができて血管を塞いでしまうことがあります術後に下半身を動かさずに寝ていることでも同様に下肢の静脈の中に血栓という血の固まりができて血管を塞いでしまうことがあります血栓ができると、血行が悪くなって下肢のむくみやふくらはぎの痛みを引き起こすので気をつけてください。いわゆるエコノミークラス症候群とも呼ばれる症状で、通常、血栓は自然に消えてなくなります。

手術の翌日から脚を動かすなどして、じっとしている時間をなるべく短くすることが大切ですし、弾性ストッキングやフットポンプを使用して血流改善の処置を施します

血栓を起こしにくくするような薬を使用する場合もあります。

肺塞栓症通常であれば自然に消えるはずの深部静脈血栓が、まれに血液の流れに乗って肺に運ばれてしまうことがあります。これが肺の血管に詰まると二酸化炭素と酸素の交換ができなくなり、呼吸困難や胸の痛みが起こり、突然死を招くことがあるので注意が必要です

手術の翌日から脚の曲げ伸ばしをするなどして予防に努めましょう。

細菌感染(表層感染・深部感染)手術の傷が細菌に感染すると、化膿して関節に膿(うみ)が溜まります。細菌感染の可能性は1%以下ですが、再手術を要することもあるので注意しなければなりません

術中・術後は感染を予防するために抗菌剤の投与が行われますが、それでも深部感染を併発した場合には直ちに関節洗浄手術を行い、それでも効果が見られない場合には人工関節を抜去し、しばらくしてから入れ替える再手術を行うことになります

術後しばらくしてから起こる合併症

ゆるみ・摩耗時間の経過と共に人工関節の周りの骨に隙間が生じることがあります。このようなゆるみにより関節がずれたり、軟骨代わりの高密度ポリエチレン部分が摩耗したりすることがあるのです。場合によっては、再手術が必要になります

骨や筋力をできるだけ健康的に維持し続けながら、定期的なメンテナンスを行いましょう。

血清肝炎手術中に大量に出血した場合は、輸血によってB型・C型・D型肝炎などのウイルス性肝炎やその他の感染症に感染するリスクがあります。

輸血が必要と判断されれば、患者本人の血液を手術の前に採血・保存して自己血輸血を行うことが一般的です

細菌感染(深部感染)術後しばらくしてから深部感染を起こすことがあります。初期治療として抗菌剤の投与が行われますが、効果がない場合にはなるべく早期に関節洗浄手術を行います。それでも効果が見られない場合には人工関節を抜去し、後日入れ替える再手術を行うことになります。

このように、変形膝関節症の術中や術後に合併症を起こす可能性があります。予防できるものもありますから、担当医によく相談してください

ヘルスケア大学2016.04.30

images-3-48-150x150images

 

【関連する記事】