口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)

口内炎を始め、粘膜疾患にはいくつか種類があり、口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)もそのひとつです。口腔扁平苔癬、あまりなじみのない言葉ですが、いったいどのようなものなのでしょうか。口腔扁平苔癬の症状や特徴、治療法を解説します。

 

■口腔扁平苔癬とは

扁平苔癬は粘膜が角化し、炎症を起こす慢性の粘膜疾患です口の中だけに限ったものを指す場合に、口腔扁平苔癬と呼びます口腔扁平苔癬は、まれにがん化することがあります

口腔扁平苔癬では口腔内の両方の頬粘膜(きょうねんまく)に見られることが多く、舌、口唇に、レース状の白斑ができ、周囲の粘膜に赤みをともないますびらんや潰瘍ができることもあり、触れると痛んだり、食べ物がしみたりします。そのほかの症状として、口の中が荒れたり、出血したり、味覚障害や摂食障害(痛みで食事ができない)を引き起こすこともあります

口腔扁平苔癬の原因は、正確なところははっきりとわかっていませんが、銀歯や入れ歯などの歯科用の金属によるアレルギー、ストレス、代謝障害、遺伝的なものなどが関わっていると考えられています。また、30~50歳代の女性に多く発症することがわかっています

口腔扁平苔癬と診断するためには特徴のある白色の線条が口腔内両側に出現している場合には診断が比較的容易ですが、これが目立たない場合は、がんや、白板症や紅板症など、がんになる可能性がある病変のほか、口腔カンジタ症、舌痛症(ぜっつうしょう)などの病気と明確に区別する必要があります検査は、病変の組織を一部切り取り、顕微鏡などで組織検査を行います。また、歯科治療で使われる金属アレルギーがないかどうか、パッチテストも行います

 

■口腔扁平苔癬の治療法

口腔扁平苔癬の治療にはうがい薬やステロイド薬、抗生物質を含む軟膏を使用しますが、なかなか治りにくいため、治療が長期にわたることも少なくありません。歯科用の金属によるアレルギーの疑いがある場合は、歯や入れ歯に使っている金属を取り外し、チタンや金などの貴金属、プラスティック、セラミックなどに交換することで、完治もしくは、改善することがあります

病変の範囲が小さい場合には、切除したりレーザーによる治療が行われたりする場合もあります。また、痛みなどの自覚症状がない場合は、治療を行わずに、経過観察をしていくこともあります

口腔扁平苔癬の治療は、一部の歯科、口腔外科のほか、皮膚科や耳鼻咽喉科でも行われます。

口腔扁平苔癬はよくなったと思っても、何回でも再発してしまいます。口腔扁平苔癬が悪化しないように、定期的に歯科を受診し、口腔内の環境を整えておくことが大切です

ヘルスケア大学2016.05.04

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